コンペ雑感 ( No.499 ) |
- 日時: 2015/08/21 09:13
- 名前: 天橋立の愚痴人間 ID:43K/U7/I
- 安藤が言っているのであろうが、新国立競技場コンペについて、素人を騙す話がとめどもなく流れている。
その一つ、設計者が3000億円かかると認識しているのであれば、その時点でザハ案は欠格となるべきものである。
審査員が素人の集まりであれば、まだしも安藤という現役で著名な建築家がいたし、かりに建築の専門家抜きに審査を進めるとすれば、そのこと事態が責任問題である。
安藤は自分に託された役目を発揮出来ていなかったと言うこと、否、むしろ、業界、ザハ氏と結託していたと見るべきである。
規模は全く異なるが、同じようなケースで、私が経験したことを書いてみます。 10年も前のことですが、当地宮津市、の観光案内所の設計の応募、宮津市としては、珍しくコンペ形式で行われました。
募集要項には建物の規模と、予定建設費が書いてありました。 建設工事費は1500万円(億円とは違います)で、たいしたものではありません。
色々、奇抜な設計は考えられましたが、予算の制約から何とかお勧めのものを書いて設計費と共に応札しました。 その時、私の案は不採用でした。 後日、新聞で事業のの内容と共に見た、その案は、たいそう奇抜なもので、最初に考えたのは、1500万円でできるものかと、いうことです。
案の定、実際に建設されたものは、それとは違い、極、平凡な建物となっていました。 こんなのは、市役所における詐欺行為です。
おそらく市役所の担当者が、思いついたコンペ形式であり、コンペを審査する知識を持った人間がいなかったのでしょう。 でも、遊びと言っても公金を使い、コンペという形で参加者には、それだけの負担(計画料)を強いているのです。 実際に選ばれた設計では建設不可能と解かれば、その時点で採用案は没にして。次席のものを選ぶか、新たな募集を行うべきでしょう。
私も腹がたちましたが、既に建物は立ってしまっていますし、宮津市の仕事については(小さなものばかりですが)結構受注している関係で黙っていました。
規模は全く違っても、この様なことが行われたのです。 ただし宮津市の場合は未必の故意、国立競技場の場合は犯罪ではないでしょうか。
ザハ氏が本当に、3000億円かかると認識していれば、いままで支払った経費は全て返却させ、かかった費用はザハ氏の自己責任どころか損害賠償も請求できるのでは。
また具体的な数値が認識出来ていなくても専門家としての責任は逃れられません。
そうして、ザハ氏に対して、こうした責任を取らせられないのは、安藤とザハ氏の癒着を示す証拠でしょう。
それも立証できないのは、
森、何とかいうクソタレが絡んでいるからでしょう。
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Re: 続・当代世間騙し装置 ( No.500 ) |
- 日時: 2015/08/21 11:50
- 名前: 北の国から ID:Xdf3Bw7o
- 満天下さん。
当初の意義が大きく変質してしまっていると感じている「ノーベル賞」「芥川賞」「オリンピック」だと 思っています。
以前のオリンピックは「国威発揚」などに大きく利用されたりしていたものの、「プロは参加資格がない」 などの決まりがあり、日本の陸上競技の選手で、報酬をもらって高校生に指導していた人が出場資格をはく 奪されたということもあったように記憶しています。 その当時、唯一、プロなのにアマチュアの資格で出場していたのは、射撃などの5種競技の自衛隊さんだけ だったようです。
オリンピックが、プロの参加も認め、商業主義に走ったのは、ご承知のように、1984年のアメリカの都 市での開催からですが、ここから完全に変質したようですね。
夏の大会の総費用は、いまや3兆円を超えているのですから(数千億でやっている都市もある)、そのお金 に群がる企業がしのぎを削るのでしょう。
オリンピックの費用の負担は、IOCなどに入る超高額のテレビ放映権や入場料などでしょうが、どこの都 市(国)でも、総費用の約半分は国民の税金投入ですね。
本来の「世界の平和、友情」とは、ほとんど縁もゆかりもなくなりつつあるオリンピック。
大きく変えていかなければ「放射能汚染は完全にコントロールされています」などと、平気でウソついて、 開催国の権利を得る、変な首相がでてきたりするのです。(ちなみに、この人はウソをつくときには『完全に 』とか『絶対に』ということばを使うくせがあるのですね)
これを変えるのは難しいでしょうが、まずIOCは解体し、国連の一部局のしごとにする。 開催の経費は、上限を決め、参加国で割り振る。競技場の使用は原則「すでにあるものを使用する」などを 極めることだと思います。(発展途上国でも既存の施設で行えば、特徴あるあリンピックになるのではないで しょうか)。
2020年トウキョウは、猛暑の真っ只中での開催。これは、秋にサッカーのイベントなどがあって、この 放映の視聴率との関係らしいのですが、こてとて「選手が主人公」という従来の原則を著しくそこねているの ではないでしょうか。
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Re: 忘れておりましたオリンピックの商業主義への変質 ( No.501 ) |
- 日時: 2015/08/21 13:58
- 名前: 満天下有人 ID:mhyncnHU
- そうでしたか、変質したのは1984年のロサンゼルスオリンピックが契機になった。微かに記憶に残っていますが、国家がおおがかりな税を投入するにもムリがある。放映料など商業収入を考えないとやって行けない。
そこからですね、その商業主義になると全てが設け主義となり、スポンサー企業と選手の癒着も始る。選手もアマチュアの祭典では無く、企業のタレントになってしまう。難しい問題ですね。
人類が差別なく一堂に会し、触れ合う平和志向の祭典とも言われてきたものですが、あれはドイツ・ミュンヘンオリンピックだったか?パレスチナ過激派が、恨み晴らしにイスラエル戦集団を殺害し、大会が一時中断されました。このような政治的怨念の復習の場にもなり得ます。
2020年東京オリンピックで懸念される大きな問題でもありましょう、今の政権の言うがままに、ただテロ憎しで、その対策費にオカネ出すと言い続けてると・・・ドカンとやられてしまいます。テロを支援せよと言うのではありません。歴史的に深い怨念、それに関わっていない我が国が、どうすることも出来る問題ではありません。そうなのに、出しゃばり過ぎること自体、大いに懸念を感じます。
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再稼働直後に、早速起こった鹿児島川内原発のトラブル ( No.502 ) |
- 日時: 2015/08/21 19:01
- 名前: 満天下有人 ID:mhyncnHU
- 原子力規制委員会の合格を受けて運転再開した原発。早速に冷却水ポンプにトラブルが生じ、最大出力まで運転を上げる措置を25日まで延期せざるを得なくなっている。
冷却装置に海水が混じったのが原因のようだが、福一事故の時、後の検証でも揉めに揉めている海水による冷却問題があった。海水をぶっかける事の副作用について、当時の首相・菅直人が何が何でも冷やせと言ったからだ、とかどうとか。
稼働直後において海水が混入したからどうとかの問題より、そもそもが、この地震列島、しかも列島を覆う太平洋プレートからフイリピンプレートまで動き出して南海トラフ大地震がもう何時起ってもおかしくない時期に来ているのに、よりによってそのリスクが高い宮崎から鹿児島に至る地域で原発再稼働のテープを切ったこと自体が、大問題なのではないのか。
現に桜島噴火は、警戒レベル4にまで上がり、先日TVで見た大昔の大噴火による地域全部の火山灰による埋もれ、レベル5に上がれば、その時代と同じ災害になる。
原子力規制庁が設定した原発安全性の基準に合格すれば運転を認めるという。一方規制委員会もそれで運転再開することは『法令的に』問題は無いが、再稼働OKは基準に合格しているから許可するのであって、安全とは言わない・・・・・・・もう、この国の連中の頭はどうなっている?!
昨今の安保法案に関する兵站後方支援問題にせよ、あるいは核兵器運搬にせよ、核兵器は単なる弾薬で兵器ではないから運搬手伝いも、『法律的には』問題ないとする、あのバカ頭と同じレベルで原発再稼働の基準を決めている。いくら明治ご維新以来100年以上もの官僚伝統があるとは言え、この国はどうして何時までもこうなのか!
アメリカなどでは常識とされている原発稼働に際し条件とされた避難訓練も、わが国の原子力稼働条件には入っていないらしい。規制庁が言うには、災害対策基本法は各自治体が決する範囲であって、原子力規制所轄の業務ではないから、だと言いおる(爆笑)。
福島事故であれほど混乱を経験しのに、万が一の時の非難指揮系統も、再稼働許可の審査基準にもなっていない。
しかし、原発ゴミの処理でさえ、廃棄後処理に40年もかかり、時間の問題だけではなくその費用も巨額に上るのに、何故、どうしてこんな危険でカネ食い虫の原発でなければエネルギーが確保できないのか?・・・・どこからどう考えても理解不能な事が多すぎる。
もうダメだね、この国は・・・。
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日米筆頭に、すさまじい株式の暴落 ( No.503 ) |
- 日時: 2015/08/22 14:04
- 名前: 満天下有人 ID:yVCe.YDg
- NYダウは、一昨日▼$300ほど下げ、昨日は底抜け化かと思われる▼$530もの下げで、テクニカル的指標である下げ止まりの目安となる平均線が下に無い。言い換えると底なし沼をまた経験せなばならない水準に来た、そういうことになる。
米市場の二軍である日経平均も、あのバブル崩壊を思わせる25年前の暴落が始じまったあの時と似たような下げ振りである。日経平均面では、ついこの間の8月11日につけた高値20,946円から4日連続で下げ続け、昨日は大幅安の▼\597円下げで2万円割れ。
更に長期スパンで見ると、バブルを囃して絶頂期に至ったのが1989年の日経平均38、957円で、以降、米ヘッジフアンド、ソロモンブラザーズによる売り崩しが始り、翌90年に2万円を割り、2003年の最安値7,603円に至る、失われたウン十年が始まった。
だが実需のパイは限界に来ているのに、発達した数学的金融工学による架空の市場が広がり、それがサブローンをネタにした6京円にも上る空中楼閣的市場を編み出し、大元の実需である住宅市場が行き詰まると、架空市場もあっけなく崩壊してしまった。
今回の大元の支えである実需は、中国経済だった。それに黄信号が灯ったら、その上に乗っかって実需以上に膨らんでいた株式市場の「空」の部分が、破裂。だから上げ下げの幅が500ドル、500円以上になるブレが大きい変動になる。
シンゾーは、このような市場に拍車をかけていた。NY証券取引所での株買推奨演説など、その代表例であった。そして実際に国民年金基金137兆円の運用を積極的に株式市場に向け、国内株買い増し3.1兆円、外国株5.1兆円を買い増し、基金総額に占める内外株式へのバクチ張り額は、約40%の約55兆円に上っている。
その分、国債運用分が減少している訳だが、これとて徴収保険料で賄う年金を、国民負担となる国債買いに向けていた謂わば、共食いのようなものであったから、意味が無かったものであるが、まあリスク市場で運用する以外に手がないと言えば手がない現行制度上では、止むを得ない運用ではあるものの、そもそも役人が生き馬の目も抜く金融市場で、うまく立ち回れるはずがない。いや運用は民間に委託していると言うのだろうが、ヘッジフアンドにあっさりケイマン諸島で元手の行方を不明にされてしまっている。利益が出た時に器用に手じまい出来ないのである。
米国債の扱いもそうである。そして同じテツを何度も踏まされるのが、国民である。
もうダメだね、この国は・・・。
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風化した戦争体験>それに協力した財政政策の苦い経験(1) ( No.504 ) |
- 日時: 2015/08/23 12:46
- 名前: 満天下有人 ID:gvj4F4YI
- 今日の夜9時からNHKが、大正から満州事変に至る大激動の時代に日銀総裁と蔵相、首相を交互にめまぐるしく務めた高橋是清のドラマを放映するようだ。
贅六はんが別スレで、若者よ、現代史を学べと檄を飛ばされているが、戦争政策に加担し、わが国財政を放漫化した例を創った財政家としての側面も学んで欲しい。何よりも政治権力が中央銀行をいかようにも差配したその悪弊が、どのようなものであったかを。
これからまた長々と書く(笑)前に、政治が、専権事項である経済政策を施行する前に、金融に裁量できるようにした政治側の喜びとして、この高橋是清を例に持ち出して絶賛したシンゾーの、2年前のロンドンにおける演説から始める(笑)。
『ワンス・アポン・ナ・タイム(昔々〜)日本に高橋是清という財政家が居りました。才能をいかんなく発揮したのは、大恐慌が世界を覆った1930年代です。実行したのは典型的なケインズ政策でした。しかもケインズが一般理論を発表する5年も前のことで、世界で最も早く深刻なデフレから日本を脱出させました。』
『高橋は私を勇気づけてやまない先人です。1931年に蔵相に帰り咲くと、その日のうちに金輸出を停止しました。その日のうちに、という所が大事です。こびりついたデフレ心理は一気に吹き飛びました。』
このバカ、金融市場の最も古いメッカ・ロンドンシテイーで何をトンマなことをぶったのか、誰がそんな原稿を作ったのか。当時第一次大戦後の世界は、列強がそれぞれの通貨価値維持に必死で、金兌換停止、解禁とめまぐるしい政策を繰り返していた。我が国もその煽りをうけて、やったことで、次稿で経緯を示すが、要するにシンゾーが自賛したことは、通貨から金の裏付けを取り払った(=金兌換停止)、つまり中央銀行でなく政府の恣意でお札がいくらでも発効できるようにしたことで、国民もお札を手に入れ易くなった、それにより購買力が高まりデフレから脱却できたのだ、そういうことを称賛しているのである。
その翌年から20年間、特に1944年からの7年間は、日本金融財政史上、最悪のインフレが発生し、物価は144倍、年率で86%もの物価上昇が続いている。勿論、敗戦による物資不足もあったが、忘れてならないのが、政府恣意によっていくらでも通貨が発行されたことである。それは預金封鎖=国民による清算で切抜けたが、並行して国民の実質所得がどれくらい増えたかのデータがないので、片手落ちな批判にはなるが、その原因は、やはり政府恣意で中央銀行を動かすことが出来るようにして、財政赤字を何とでも出来る制度にしてしまったこと=日銀による政府国債の直接引受が大きな原因であったと、どの財政史にも記されている。
日銀史にも、後にも先にも一回だけの日銀による政府国債の直接引き受けは、通貨史上における最大の汚点であると記されているのに、シンゾーはどうして恥をかくような演説を、よりによってNYと肩を並べる金融市場シテイを持つロンドンで演説したのか・・・その後のロンドンFTやロイターによる馬鹿にしたような批判を、どう感じて来たのか。
ケインズを称賛しながらケインズの警告も分かっていない。金融と一体化した財出動はやり方を間違えると、バブルを発生させると。ここ数日間の株式市場の大暴落、中国経済の変調が原因で世界がおかしくなったとの要因もあろうが、しかし、そこを予め読んで逆を行かない限り、いつまで経っても連れ損ばかり蒙ることになる。 NHKは風化した戦争そのものの直接体験記録とは別に、そのような状態に至った間接的側面である財政の歴史を取り上げるのかと期待したが、どうもドラマ仕立てが眼目の様子、視聴者の事前の声も、戦争財政の実態を知りたいというより、役者の演技とか是清の私生活上の事に期待がかかっている(笑)。ま、歴史検証ではなく「ドラマ」なのだから、それはしょうがないか(笑)。 あれから何十年も経って、まだ目立ってはいないが、今また似たような財政政策を始め、その土台に戦争出来る安保法案が先行して政策されようとしている。取り巻く国際政治経済の環境は、高橋是清時代と変わってはいるけど本質面では似ており、だから似たような事をやり、似たような方向へ向かっている。まあ、その結末は、敗戦翌年に、結局国民預金封鎖で清算されたし、それしか手が無い状況も同じだから、行き着く所はそれでやれば良い。
シンゾー官邸の広報機関化したNHKも、さすがに戦争そのものについては、敗戦記念日前後になって、戦争に向かった我が国の当時の政治を批判しつつも、それに協力した高橋是清の歴史、金融財政の新たな試みとして禁じ手の政府国債日銀直接買いを断行し、インフレ惹起でその禁じ手は止めようとしたが、既に時遅し、戦争遂行の財源を断つのかと激怒した軍部に高橋は暗殺されてしまうのだが、NHKはこの2月に突然、預金封鎖の話を特集したくらいだから、高橋是清物語も連動させて、やばくなっている財政政策面での歴史を取り上げるのかと思ったが、そうでもなさそうだ。
2月の預金封鎖特集番組、あれは政府当局がいよいよ手を打たざるを得なくなった財政状態に対し、国民反応を探るアドバルーンをNHKを使って上げたものと推測する。当たらずとも遠からじだろう。このままでは済む筈がないのだから・・・・極秘で何らかの案を準備している筈で、そしてアドバルーン打ち上げの結果に政府当局は少しほっとしているに違いない、国民反応がさほど大きくなかったからだ(笑)、戦争と同じで民衆は、わが身に降りかかってみないと、予め実感できないものなのだ。
ましてや財政が最終的には国民資産と連動させられていることなど、気がつく筈も無い。丁度、高橋是清物語をNHKが放映する機会に、ドラマでは恐らく取り上げられないだろう財政史実を、歴史的に振り返って見るのもムダではないと思う。別スレッドで贅六はんが、若者よ、現代史を学べと檄を飛ばされている。目に見えない非常に複雑で分かりにくい経済財政政策のマヤカシも知っておかねばならない、それ知らずしては何でこんな目に会うのかの本質が分からないだろうし、先ず現実の直視無しでは空吠えになってしまう。
戦争の直接の体験の語り部が、毎年鬼籍に入られ、もう語り継ぐ人が居なくなってきた。どの町だったか、現役の人達、特に子持ちの主婦の方々が、90歳近い戦争、と言うより戦争の具体的体験としての凄惨な「戦闘」体験をされた高齢者の語りを保存する会を発足させ、実体験の話を保存する運動を始められていた。
体験の無い者が内閣総理大臣になり、想像の範囲でも良いからやはりあの戦争はまずかった、とも思わず、あの戦争に対する心からの反省もできない者が、国を再び戦争できるような方向に、持って行こうとする。それに反対出来るのは、現実に片手片足を失われた痛々しいものを見ることが出来るからであり、命まで無くしてしまった事実は、本土空爆や、原爆映像などで認識できるからまだ救われる。
だが財政がその戦争を支援する為に、通貨の交換価値を破壊しないようにした取り決めを無視し、禁じ手を使ってまでして、最後は国民資産を強制執行して清算する手法を手伝った高橋是清。財政法第5条が、中央銀行が政府と一体になっては経済秩序を壊すとの反省から、定められたものが、事実上空文化し始めているのも、憲法9条を空洞化する行為と表裏一体になり始めている所が要警戒だ。
米軍と一体化する事による費用は、当然のことながら軍事費として増加して行く。この調達は禁じ手なのに事実上日銀による政府国債の直接の引き受けによるしか、財源は創れない筈である。これも行く着く所は、昭和21年の預金封鎖による清算と同じ道を辿るだろう、ただでさえ既に強制資産封鎖しか道が無くなっている所へ軍事費が重なって来る。高橋是清の時代と非常に似て来ているのが気持ち悪い。
放漫財政は国民犠牲にする施政という点で、軍事行為と似ている側面がある。だがこれらの被害は、戦闘と違って命までは奪われないから民衆は気がつきにくい。高橋財政に懲りた政官は、態々政治・金融の分離を図ったのに、政府による中央銀行への干渉は、たすき掛け人事=大蔵省と日銀生え抜きによる総裁の1年おきの交代によって延々と受け継がれている。
高橋自身が、蔵相、日銀総裁をやり、首相まで務めていたのだから。その再現を今のバカ首相は、高橋是清を持ち出して正当化しようとしていることに、気がつかねばならない。日銀黒田は大蔵省出身である。
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預金封鎖が現実に起こされる!その警告、有り難う御座いました。 ( No.505 ) |
- 日時: 2015/08/23 01:00
- 名前: 青トマト ID:ISAMzomI
- いやいや、ずいぶんと解りやすく書いていただいたと思いますね。
国債引き受けやっちゃってますし、 日米の国は違っていて、分かりにくくはあるのですが、
実は、戦争をばく進中の戦争体制の米国の財政負担をやって来ていた日本の財政であったと見ることができるわけで、 今では、日銀が先頭を切って、米国の戦争のための財政政策であるアベノミクスを推進しているわけです。
当然ながら、米国の戦争は…敗戦の為であり、
米国資産の食い潰し、つまりは、米国の一部の富豪と英国・欧州の米国国富略奪の為であり、
その為には、米国の敗戦が必要とされるのです。
それに、日本がお付きあいさせられて、
預金封鎖、年金封鎖、インフレ、物々交換に似た経済運営、が実現しますでしょうな。
痴呆官僚共や自民党公明党さらには共産党幹部達は、日本の国富資産を略奪して、外国に移転させておくでありましょう。
今まさに、その真っ最中とか…透視出来そうです。
そして、このアホ達は、あちらで騙されて、奪われるのですわ。欲の深いアホはスケアクローになって、うろつくのですわ。
ざまあ、見さらせ♪
日本では、その前に大地震で混乱の上に、原発核爆弾の二度目の破裂、いや、もう一発あるかな?
で、戦後は卒業となるか。
乱暴な経済論と言えない予想暴論的感想文で失礼いたしました。
貴方の…預金も、年金も…封鎖される。
ギリシャのようにはどこも助けてはくれませんよ。
長生きしようよ日本人。戦後的混乱も一見の価値はあるから。
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Re: 米隷属財政政策の風化>青トマトさんの纏め ( No.506 ) |
- 日時: 2015/08/23 07:40
- 名前: 満天下有人 ID:gvj4F4YI
- この国の財政政策は、ペリー来航によって始まった明治維新にその原点があり、現在における近代化された制度の歴史は、それに呼応した志士達による明治維新を起点に始っている、青トマトさんのあれこれの分析も、そこを起点にされているように見えます。
と言う訳で、維新を起点にこの国の財政政策の特徴を少し時系列的に検証し、纏めることで現在現象のリトマス試験紙にして見ようと思った次第。
大阪橋下市長が政党維新の会を立ち上げた時、坂本竜馬の船中八策をもじっていたようですが、竜馬は財政、通貨に関する事では第八義で「皇国今日ノ金銀物価ヲ外国と平均ス」と建議していたものの、其の後の政治による財政通貨政策のまずさから、超インフレを起こし、外国に振り回されてばかりでしたね。
そして第三義で「外国との交際を義定ス」とあったのが、其の後、対等でも何でもなく、振り回されて挙句の果てに米隷属の「交際ス」になってしまいました(笑)。
総合すれば青トマトさんの纏めのようになります。特に預金封鎖問題では、元国税国際Gメン氏が逃げ出した富裕層の資産を追って、いざ鎌倉になった時に、それを逃がさないようにする国際課税諸法令化の詳細極秘準備を始めている話も漏れてきます。富裕層の逃げ先はやはり、タックス・ヘイブンのようです。極秘事項であっても首脳たちが知らない筈は無い、口を閉ざして先に逃げているだけでしよう。
中央銀行の独立性を限りなく薄めようとする政府の行為、それは、これから増加する軍事費の調達をやりやすくする狙いもあると思いますね。その意味で高橋是清の時代とよく似て来たのは、間違いないことだと思っております。その機転がどこから始まったか、国債発行額の推移からも検証してみたいと思ってます。
大きな歯車の回転は、多国籍巨大金融資本がそのエンジンを握っている。米政府を通じそれに追随するのでは、事の結末は容易に想像できますね。
デフレ脱却に名を借りた黒田日銀の超緩和金融政策にしても、本音は、外からの投資を誘引する為にドル高に持って行きたいFRB政策に呼応した「円安」政策だったと思います。そして円安は都合よくインタゲ押上げの効果もある。黒田日銀はFRB御用聞き中央銀行であるとのお説は、その通りだと思います。
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Re: 続・当代世間騙し装置 ( No.507 ) |
- 日時: 2015/08/23 15:37
- 名前: 天橋立の愚痴人間 ID:/LRazWZQ
- 私は預金封鎖も年金封鎖も起こり得ないと思います。
まあ、ギリシャのように取り付け騒ぎを防ぐ意味ではあるでしょうが。 下に預金封鎖が行われた例を挙げます。
日本の預金封鎖の例
日本では1946年第二次世界大戦後のインフレの中、幣原内閣において新円切替が施行されると同時に実施された。この封鎖は封鎖預金と呼ばれ、第一封鎖預金と第二封鎖預金に分けられ、引き出しが完全にできなくなるのではなく、預金者による引き出し通貨量の制限や給与の一部が強制的に預金させられるなど、利用条件が設けられた。封鎖預金からの新円での引き出し可能な月額は、世帯主で300円、世帯員は1人各100円であった。1946年の国家公務員大卒初任給が540円であり、それを元に現在の貨幣価値に換算すると、世帯主が約12万〜15万、世帯員が1人各4万弱まで引き出せる。学校の授業料は旧円での支払いが認められていたが、生活費には新円を使うこととなった[3]。最終的に第二封鎖預金は切り捨てられる形となった。
ブラジルでの預金封鎖の例
コロールプラン(Plano Collor)は1990年3月、新しくブラジル連邦共和国大統領に就任したフェルナンド・コロール・デ・メロが発動した預金封鎖プラン。
就任3日前にブラジル全国の金融機関が閉鎖となり、預貯金の移動が凍結された。このプランは前年度まで年間2000%(生活必需品、食料などは5000%)だったハイパーインフレーションを沈静させるための措置であったが、多数の企業倒産と失業者を生んだ。また、結果的にインフレの鎮静化にも失敗し、1994年のレアル導入までハイパーインフレは続くことになった。
一方で、発案者のコロール大統領とその周辺で倒産した者は皆無であった事と、インサイダー情報により利益を得た政府関係者の存在により、行政を被告とする訴訟問題へ発展した。
アメリカの預金封鎖の例
ルーズベルトが大統領に就任した直後に、アメリカは金融危機に見舞われたとされている。そこでルーズベルトは、就任早々「バンク・ホリデー」を宣言、1週間の一斉休業の間に銀行の統廃合を進め、存続を選択された銀行に対し、RFC(復興金融公庫)を通じて資本注入を行った。金融危機では約2500の銀行が姿を消したが、そのほとんどがルーズベルトのイニシアティブの下、意図的に統廃合の対象とされたものだった。 この「バンク・ホリデー」のタイミングが1933年3月だったため、この銀行整理の政策が大恐慌克服の鍵であったと指摘する経済学者も、日本には多い。しかしこれは適切ではない。1つの例を挙げて説明しよう。 読者の皆さんが、世界大恐慌期に生きていた株式投資家であったと仮定してみよう。もし、バンク・ホリデーによる頑強な銀行システムの構築が大恐慌克服の決定打であったならば、あなたはどのような投資行動をとるだろうか。すかさず銀行株を購入するのではないだろうか。それ以前の銀行株が、経営破綻リスクで暴落に次ぐ暴落という状況であれば、なおさらである。 しかし、この局面での銀行株の上昇は、他のセクターに比べれば小幅にとどまった。また、これをきっかけに銀行による貸し出し等の資金仲介機能、および信用創造機能が回復したわけではなかった(図表4-5)。銀行の経済的機能の回復は、主要な経済指標の底打ちの後のことであった。
(引用おわり)
このように、預金封鎖とは、決して預金者の預金を取り上げるものではなく、経済対策として行われます。 かりに、日本の財政が破綻することを防止するために預金を取り上げ、債務返済に回したとして、我が国のほとんどの金融資産を没収し債務返済に充てたとしても、実際の財政運営に何か変化が起きるでしょうか。
景気は、預金没収のためにますます悪くなり、税収も落ち込み、そんなことで我が国の国際競争力が強くなるはずはなく、円の交換比率も落ちるばかりでしょう。
要するに、それは噂だけで、何の意味もないのです。 やるならば、徳政令を出して国家の債務をチャラにすることです。
国債を購入している人には損害を与えるでしょうが、そのようなものは実際の経済活動が出来ていれば時間と共に解消できるものです。 預金を没収すれば、もはや日本と言う国は、誰も信用しなくなり国家自身の破滅となるでしょう。 もっとも、そんな馬鹿なことをする国はないでしょう。
ギリシャでも、一時期の預金封鎖はあっても、本当に預金を没収されるとなると、何が起きるか解りません。
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風化した戦争体験>それに協力した財政政策の苦い経験の風化(2) ( No.508 ) |
- 日時: 2015/08/23 22:42
- 名前: 満天下有人 ID:gvj4F4YI
- 昨日からNHKが戦後特集の一角として、経済政策に功あった先人の一人として、高橋是清物語を取り上げていた。是清には「経世済民」の男なる形容詞が冠むり言葉として、付されていた。
もう誰もがご存知、経世済民とは中国古典に出て来る、世を治め民を救うとの、より広い政治哲学への警句だ。その警句に経済を当てはめるなら、経済財政政策は、一方に偏ってはいけない、均衡が取れたものでなければならない、左様な戒めも含んでいる。資本の為だけであってはならない、軍事の為のものだけであってもいけない。根本は民あっての世の中である。
ところが歴史的に見ても、その当たり前のことが出来ない現実がずっと続いている、それが現実である。何故できないのか、出来ないように働いているその原理も実は、簡単なことなのだ。同じ現世であっても違う環境に住んでいれば、考えもまた違ってくる。そのせめぎ合いが人間の織りなす社会というもので、これはダメだった、だから止めようとなっても、時間の経過と共に、いかなる社会になっても達成できない原理の働きが、未経験の人間には分からなくなると、また同じことを始める。その意味で歴史の検証は、有効である。
ここ数日の間に顕著になっている世界同時不況と、それを回避する戦争経済への志向も、簡単な原理の復活でしかない。
西洋列強によってこじ開けられた封建社会であった日本。維新が最初に直面した難題は、列強による脅威であった。故に我が国での近代システムによる経済諸制度の経世済民は、先ず富国強兵から始まったと言っても、間違いはなかろう。この場合の原理は、こちらの原理を追及する暇も無いままに、他所の原理に従ってしまった、ただそれだけによって、政治経済が他所の事情=それに対抗する富国強兵の原理が最初になってしまった。当時ではムリであったろうが、西洋列強による資本主義の簡単「原理」に気もつかなかったのである。
国家としてそれに対抗する為にも、経済の流通手段としての通貨発行権も、政府の専権事項でなければならなかった。 尤も封建社会から近代国家に換えるには、旧武士たちの救済を行なわねばならず、新政府による政治強権を要する已むを得ない側面も確かにあったろう。
通貨改革を要することになった遠因には、徳川末期における貨幣改鋳の失敗が尾を引いていることも影響していた。当時、銀の方が手に入りやすい貨幣素材の事情があった為に(たやすいメキシコ銀の輸入)、銀高の方向で改鋳が行われた為に、国内金銀比価は3倍にまで縮小、だが当時のロンドン国際市場では、15倍。当然の流として国際金融筋は日本へ銀を持ち込み、比価の差を利用して金に変えてロンドンに持ち込み、巨利を得、一方我が国は激しい金の流出に見舞われてしまった。
そのような伏線=硬貨主義を取って来た旧幕府による度重なる地金純度低下による貨幣の価値低下があって、維新政府が成立。新政府は福井藩士で後に由利公正と名を変えた財政家を登用して、両から円への転換となる初の全国共通紙幣・太政官札を発行させることになった。
金兌換裏付けのある政府紙幣、と言っても、太政官札100両に対し、金貨40両では民衆の政府紙幣に対する価値観は低く、徐々にインフレを起こして行くことになった。
金札の発行は4800万両相当、その内の53%は新政府財政支出とし、その4割は旧士族反乱を押さえる目的で発行された秩禄公債に充当、そして倒幕内戦に出兵した薩摩藩などに27%が充当された。
これが大インフレを招くことになる。所謂西南の役の大インフレである。政府権限による制限なき政府紙幣の発行で、当初発行の太政官札=1億1900万円が、一気に1億6900万円に膨れ上がった。庶民感覚としては、いくらでも札束を発行する政府紙幣に対する価値観喪失が、通貨価値を一気に下落させてしまった。それが端的に現れたのが100円秩禄公債が60円にまで大暴落した現実である。今で言うなら、下落分40円の金利は40%に跳ね上がったという計算になる。通貨に対する大衆の無言の感覚は、高橋是清が禁じ手の日銀国債直接引き受けをやって、円札をばらまいた時にも嗅覚が敏感に働き、インフレを起こしている。その庶民感覚の原理は、今でも変わらないだろう。
何の裏付けもなかった明治の政府紙幣、一方で経済財政の必要を満たす側面もあったが、やはり通貨の原理を見誤ったことが、明治初期の政府を悩ませるインフレとなってしまった。その結果、維新後わずか9年目に、政府紙幣は銀貨1円に対し1円80銭まで暴落、新貨2円は銀貨1円にまで、これも50%もの大暴落。
政府は遂に、紙幣発行の分離をせざるを得なくなり、中央銀行の設立を検討、松方正義大蔵卿を初代総裁とする日本銀行を設立するこになった。その手ほどきは英仏ロスチャイルドによってなされたことは何度も書いたことで、彼らの長期戦略に乗った中央銀行の設立ではあったが、その功罪は別ラインの問題であり、松方政策は通貨価値の回復に注力、その為の緊縮財政が松方デフレと批判されるようになるのだが、とにかくインフレ停止には通貨価値の回復しかないとして、当時の輸出入銀行であった横浜正金銀行(=後の外為銀行である東京銀行の前身)の輸出前貸し金融にもメスを入れる厳しさであったと記されている。
どういうことかと言うと、通貨価値の回復には、貿易収支の回復も大きな要素になる、それが横浜正金銀行による事前の、貿易金融融資に甘えて輸出検査を甘くしたままでの輸出商品が、現地到着後に粗悪さが指摘されていることを重く見、荷為替手形発行の引き受けを厳しくすることになったのである。そのような規制は政府でなく、銀行の銀行を創る事で阻止しようとした。
貿易も自由、為替も自由化された今日においては、想像もできない状況ではあったのだが、為替管理法などの規制がまだ残っていた最後の時代を経験した者にとっては、明治時代の様子も何となく実感できる。
松方正義による中央銀行・日銀創設の趣意は5項目に示されているのだが、その5番目に「中央銀行は、ポンド、ドル、フランの外貨建て手形、すなわち外国為替手形を割り引いて、金貨、銀貨を収集する」ことを目的とすることによっても、わが国の通貨価値を強い物にしようとする意図があったと思われ、その手段として上述の輸出信用回復にも注力したものと思う。
原理は単純なことで、彼我の通貨価値をいかに守るかという一点にあった。だが政府紙幣発行の初期時点では、開国によって国際化はしたものの、その諸関係要素によって受ける通貨価値の影響計量ができなかったのである。
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