ギリシャ危機に思うこと ( No.339 ) |
- 日時: 2015/06/29 18:46
- 名前: 天橋立の愚痴人間 ID:Qqa.o1Kc
- EU統合とは、
>欧州統合は、グローバリゼーションを歴史的に半世紀ほど先んずる「歴史的実験」である。とくに経済通貨統合は、「国境を越えて人や資本やモノやサービスを移動させる」というEU統合のプロジェクトと直接関わっている。欧州単一通貨ユーロが、1999年に銀行の計算単位として導入され、2002年からは紙幣やコインが発行され、ユーロ加盟国市民の日常生活に溶け込み、10余年の歳月を重ねた。強い通貨であったドイツのマルクやフランスのフランなどが自国の通貨主権を放棄し、現在27加盟国中17か国が欧州単一通貨ユーロ加盟国へと変わっている。ユーロを導入することの経済的なメリットは、@為替レートの変動の消失による貿易・投資の安定化、域内貿易の促進、A為替手数料の節約、B域内市場統合戦略の観点から、競争促進や規模の経済効果による能動的利益の増加、Cマクロ経済環境の改善、インフレ・財政赤字抑制、金利低下を通じた経済成長の促進、D金融・資本市場でのユーロ金融ビジネスの活性化などを挙げられる。
と言うことで、ヨーロッパ諸国は我も我もとEUに参加しました。 上記の統合の趣旨によれば、全ての国が、その恩恵に浴する様に感じましが、そこは自由経済体制、当然、強いもの(生産力、資本力)国は繁栄するが、弱い国は圧迫されるのは当然の成り行き。
ギリシャを始め、スペイン、イタリアなどが最初に悲鳴を上げ始めました。 ドイツ、フランスなどの富める国が支援して体制を維持してきたものに、破綻する国が出てきて当然でしょう。 資本主義における競争と言うものが、相互扶助の精神でやられるはずはありません。
ところで、財政破綻したギリシャにドイツなどは、緊縮財政を組むことを要求しています。 国家単位の貸借関係では、それも、当然の成り行きでしょう。
国家の財政問題は世界中、どこの国でも問題であり、その原因は、福祉政策費の増大です。 要するに国家単位でEUについてこれなければ、その国は福祉を切り捨てろと言う事になります。 国家間の貸借関係だけが大事であると言う発想は、暴力団の上納金システムの様なもの。 組員、国民には全く迷惑な制度。 何故、そんな制度に入らねばならない。
ギリシャについては、国力に見合わない年金制度や公務員の高級など、問題点はあるとしても、EU内の金融システムを維持するために、ついてこれない、言い換えれば力のない国は、福祉を切捨てろと、言う結論になります。
そもそも、財政が赤字になる理由は、どこの国でも税収不足であります。 景気が悪くなり、失業者が多くなえば税収はさらに減って行きます。 片方で、グローバル化を推し進め、生産の統合化を進めながら、それによって生じる問題には、知らぬ顔。
結果責任だけを求る、その姿勢は、まさに弱肉強食、サバイバル。 こんなシステムを「歴史的に半世紀ほど先んずる」などと評価する方がどうかしています。
国家間だけの貸借関係を正常に保つ事にのみ懸命な金融資本主義など、まったく非人間的。 何のための国家であるのか、何の為の政治、経済であるのか。
金融マフィアの奴隷国家の様なものが近代民主主義国家である。
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ギリシャ破綻に見る、共同体の幻想 ( No.340 ) |
- 日時: 2015/06/29 19:06
- 名前: 満天下有人 ID:FmCxC9i.
- 理屈っぽい話をする前に、ギリシャ破綻を受けて日経平均596円安に、アベノミクスに香典を出すか、何の何の、再度札束ばら撒けば、また元に戻るとのカジノ経済に邁進すべきかなのか、ギリシャが札束発行できないが故に、国家経済破綻に陥った事と合わせて考えて見ると、行き詰まりを見せ始めた世界経済の縮図を見ているようで、久しぶりに実に興味深いものを見せて貰っている。
こんな現実の教科書と、その理論的裏付けをした経済学者の理論が一致しない事を、同時に見せて貰える機会は滅多にない。実に貴重な、そして現実的な問題を提起してくれている。
今更のことでも無い事だが、経済構造が違う国が一つになって、しかも通貨調整もできないでは、どこかが必ず破綻するでしょう。ギリシャ問題がそれを示したとも言える。いや、ポルトガル、スペインとてそうですし、イタリアなどもその範疇に入るでしょう。所謂PIGSと言われるEU加盟国がそれです。
何故EUは共同体として出発したのか、そもそもそこから振り返って見ないと、矛盾した条件のもとに、何故一体化せねばならなかったのか?ということが理解出来ない。
理屈の出発点は、やはりノーベル経済学賞のロバート・マンデルによる最適通貨圏の理想から始まっていると言える。ここにも、非現実的な理論が、ノーベル賞の対象になっている(笑)、まあ自然科学分野と違って、理想論に贈る賞だと言えばそれまでの事になるが、社会科学の分野では、人間という生き物を十束ひとからげに括って分析され、何故かくも人種、民族、その自然環境とか、それらによって形成されて来た違いを根底に置いた分析が為されないのか、いつも思う疑問だ。つまりグローバリゼイションなるものへの疑問である。
EUによる単一通貨ユーロの創設、何故それが良いとされたのか、マンデル理論の理由は単純。単一通貨圏の範囲が広ければ広いほど、為替変動が無く、通貨費用がかからなくなるというものです。ただしその条件として、労働移動の自由性、資本移動、価格、賃金の柔軟性が確保されていること、そして国情が違う国家間の格差を解消するために、財政移転の自由度=租税移転が重要な取り決めになっていないと、経済性が違う国が、ハンデイはそのままにされて、通貨発行権も無いでは行き詰まることは目に見えている。 更には上述したように、どうしてそのような経済構造になったのか、それは例えばギリシャはギリシャなりの一国として、というより世界文明の発祥地としての歴史的国家の特殊性や、民族気質なるものも、その国の在り方に大きな影響を及ぼしているのに、ただ通貨を同一にすれば発展するとするその理屈に、そもそもムリがあるのではないか。
EU加盟諸国の経済構造を、大雑把ではあるけど、ざっと見ると、ギリシャをトップに南欧諸国になるほど、生産業が少ない。ドイツにおける製造業のGDPに占める比率は25%くらいで、フランスでも16%、ギリシャやポルトガルでは9%くらい。
何が言いたいかと言えば、近代社会において一国が経済交換的に成り立ちえる基礎条件は、何と言っても必要な物資、現代社会にあってはやはり工業生産によって得られた付加価値によって、その国の生産労働者もメシが食えている。それは農業であっても構わないことで、どの分野であっても、そこで生産した付加価値によって物質的再生産が可能になってくる。経済力が弱い国で財を生産した場合、それはそれなりに通貨価値が反映してくれて、調整が行われる。通貨が弱い国ならそれなりの高価格として反映されてバランスが取れて来るものだ。そして通貨の発行調整によっても、バランス取りが出来る。
ギリシャの場合、EU加盟国だから、それが出来ない。観光と海運業だけでは事足りない。それでもここまでやって来れたのは、近代経済社会に不可欠な通貨=財政の調整を一国として出来たからだろう。
それが出来ない、<急場しのぎ>として、通貨大暴落を覚悟すれば、ドラクエ印刷で取りあえずIMFに返済は出来る。だがEU加盟した以上、勝手に通貨は発行できない。だがECBの許可があれば国債を発行して通貨の調達は可能なのだが、それもドラクエではなくユーロ通貨として財政に入っては来るが、欧州単一通貨に対し、その価値を毀損することになるから、ECBは厳しい条件を付けるのです。ユーロ通貨による国債発行であっても、ギリシャの長期国債利回りが38%=長期金利が38%という、途方もない金利となり、EU全体の経済及びユーロに大きな影響を及ぼして来る。
先週末ノユーロ・円は、\133.78だった。それが今朝では\138.05・・・一気に5円近いユーロ安円高だ。
わが国はどこの経済共同体にも属していないから、単純比較は出来ないものの、例えば現在、ギリシャと同じ状態=どこか他所に借金して、明日2000億円返済せよと期限が到来したと仮定して見る。でも、一気に通貨暴落=ハイパーインフレのリスクもあろうけど、その与件は一旦はずしても、政府が国債を日銀に引き取らせて2000億円印刷しろと言えばそれは不可能では無く、それを債権国に返済することが出来る。例えが少しズレますが、現在でもそのようなことは、税収といえども毎日現金が入って来る訳では無い、資金繰りとして日銀から借りている=政府短期証券担保にして、それも為替介入の資金源としても利用されている。
だが、ギリシャでは、自国単独通貨の発行は出来ない。為替もユーロ単一通貨が全てを背負ってくれている、同一通貨共同体なのだから、当たり前の話です。
ギリシャ問題は、狭義で見れば、さような経済のフアンダメンタルズが違う構造に対し、それ事態としての対処策が取れないことから、生じているとも言える。それが自国通貨ドラクマとしてなら、急場しのぎに発行出来ない事は無い。だがそれが出来ない。ヘビー級ボクサーに、フライ級ボクサーを戦わせるよなもので、マンデルが最適通貨圏の条件としていた財政の移転なるハンデイも何も無くて、緊縮財政をやれでは、どうしようもない。
途はEU脱退しかない。勿論、その先も茨の道ではあろうけど、経済構造からして単独行動としてはそれしかない。グローバリゼイションが成り立たない一つの具体的な例かも知れない。ハルマゲドン予言のような、その後に単一世界が出現するなど、それぞれ民族も気質も文化も含む構造が違う所え、単一の世界など出来る筈がない。資本主義では括れない、全く別の要素を無視したのでは、資本主義云々以前の問題のような気がします。お互いは違う、違う中で相手を尊重すれば、足らざるを補える、正に最適経済圏が期待できるのに、一つの共同体でさえ、この有り様だ。その兆候は既に北米共同経済圏NAFTAに出ていたのに・・・。
要するにマンデル理論も、現実の政治による経済へのひれふが、理論を歪めてしまう事に思いが行っていない。
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Re: 続・当代世間騙し装置 ( No.341 ) |
- 日時: 2015/06/29 19:32
- 名前: 北の国から ID:yvJM775M
- 天橋立の愚痴人間さん、満天下有人さん。
ユーロをめぐる問題については(その評価なども含め)、なかなか理解できないで いたのですが、たいへん解りやすい、具体的な説明をしてくださいまして、ありがと うございます。
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北の国さん、今晩は ( No.342 ) |
- 日時: 2015/06/29 21:09
- 名前: 満天下有人 ID:FmCxC9i.
- 何かの参考になれば、幸いです。
橋立さんも言っておられるように、どこの国でも税収が不足してくれば、金融システムに不具合が生じて来ます。そのシステムを支えているのが、別の言い方をするなら、直接的ではなくとも、無言の担保力になっているのが、国民資産であり、それがオカネそのものではなくても、例えば農業に持続力があるとか、そういうもので、わが国財政がGDPの二倍もの借金になっていても、まだ国民金融資産があるからです。
同時に、国民の無形の勤勉性も、大借金破綻の歯止め役を果たしているとも言えます。
まあ、ギリシャ国民等、南欧民族を悪く言う意味では無く、ノンビリしている所も、ドイツなどから見れば、もっとキッチリやれよ、甘えるなと言う感情論にもなって来るのでしょう。
EU中央銀行ECBも、ドイツ派がきっちり握っていることも、厳しい注文になっているのかも知れません。
何故、EU共同体でなければならなかったのかの、マンデル理論とは別の追加理由として、東西ドイツの統一が、そうしたのではないかと、これは私の勝手な理由付けですが、東ドイツの過剰な労働力をどこかで吸収せねばならくなった。西ドイツだけでは到底支え切れない。
そこにマンデルの最適通貨圏理論に、労働移動の自由性が重要であるとの理論がくっついていた訳で、共同で労働の移動の自由が可能になるとの、願ってもない理屈があったと・・・
フランスも、北アフリカからの不法入国が絶えない。フランスで使い道が無ければ、不満解消策としても、労働者が自由に移動できる、何しろ「共同体」なのですから。
そのような思惑もあったろうと思いますが、始末は所詮、オカネがあるのか、無いのか、そこに問題が集中してしまい、そしてEUの場合は、ユーロなるオカネの融通も、財政赤字できつく縛ってしまった。自国通貨発行は認めないとの縛りは、そう簡単に国債発行してお金を簡単に都合付けれるものとはしない。言い換えますと、徹底した始末を条件にした、そういう事です。その為にはガンバレとのアクセルを差出し、同時に始末(緊縮財政)というブレーキを、同時に踏ませる政策になってしまっている。そこに大きな矛盾があるものと思いますね。
私の持論、金融鎖国をギリシャもやれば良いし、やらざるを得ない事になるでしょう、EUを脱退してしばらく、固定為替制度にして、経済の構造をより付加価値のある産業に転換させるとか。
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ユーロ、対ドルで上昇に転じる ( No.343 ) |
- 日時: 2015/06/30 08:20
- 名前: 満天下有人 ID:YtK5fuu.
- ギリシャ危機でユーロが大幅に売られるかと思いきや、昨日対米ドルで下げに入ったものの、ユーロ高に転じている。ユーロ/米ドルは一時1.0956ドルまで値を下げたが、ニューヨーク午前中盤の取引ではプラス圏に浮上。直近では約0.20%高の1.1186ドルで取引されている。
ギリシャには悪いが、EUを離脱してくれれば、腫瘍切除で、ユーロは健全になれるとのシグナルか?あるいは、ギリシャの経済規模はEU圏内で見ても世界規模で見てもパイとして小さいもので、デフオルトによる影響は大したものではないと見られている様子。
気の毒だが、EU離脱決定後のギリシャが、どのような状況に陥るか、注目される事はそれだ。自国通貨発行権を取り戻しても、そのドラクマは超下落し、常識的には高いインフレに襲われることは確かで、ギリシャ政府がどう対処して行くのか、EUに対する反発的な国民投票(7月5日)を、そのまま実行するのか、残留、離脱はまだ五分五分らしいが、どちらに転んでも塗炭の状況に陥ることは確かだろう。
独仏首脳は既に、これ以上ギリシャを救済するのも限界に来たと、昨夜声明を出している。
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民主主義発祥の地ギリシャで、国民がEU条件を呑まない ( No.344 ) |
- 日時: 2015/07/01 09:21
- 名前: 満天下有人 ID:tJRAcljs
- これも民主主義のなせる民衆の総意であるとするなら、ギリシャ政府はECB,IMFからの借り入れを踏み倒すのも、民主主義的行為になるのであろうか?(笑)。
ギリシャ政府側は一度は、消費税(VAT税)を23%にまで引き上げ、年金支給年齢も67歳からとする引き伸ばし条件を出したが、EUがこれを呑まない、ならばしょうがアンメエ、踏み倒すしかないとなり、後付け民主主義として7月5日に国民投票を実行する。
まあ債権債務とは、そうしたもので、額が大きくなるほど債務者の方が強くなるもので、横になってしまった者の勝ち(笑)、逆に債権者の方が弱くなり、余り追い込むと自国銀行に支障が出てしまう。だから債権者なのに自国銀行へは公的資金を注入せざるを得なくなってしまう。
ドイツ財務大臣が、ギリシャがデフオルトしても、それ自体でEUから出て行く必要はないと言い出していることも、一種の債権者の弱みの現れであろう。
それにしても、ギリシャの銀行は業務停止してしまったが、取り付け騒ぎによって閉鎖されたものでも無さそう、国民の引出タイミングが悪かったのか、あるいは行っても既に、引き出せるユーロ残高が実質上無くなっていたからか?(笑)。
さて我が国の場合は、どうなって行くのだろう。日銀資金循環統計で見ると、まだ国民金融資産の残高がネットで約1300兆円、既に国債は約1000兆円発行されているから、通貨裏付けとしての国債発行余力は300兆円。借換債を除き、利払費を含む新規発行額が毎年30兆円として、10年後に何かが起る事は確かだろう。
スイス・バーゼル銀行監督委員会は、市中銀行の国債保有率の一定額はリスク資産と見做し、その分、自己資本積み増しを議論中。同時に、それに伴う金利上昇リスクによる銀行財務状況=含み損の率をどれくらいにしておくかも、目下議論中らしい。
日銀試算によれば、長期金利が1%ポイント上がれば、市中銀行の国債含み損が9兆円になり、そこから先は純利益が0になるらしい。どのような方程式になっているのか、目下問い合わせ中だが、機密事項としてマル秘にしているかもだ。我が国の場合は、ギリシャのように同じEUであっても他国やIMFからの借り入れで無いから、踏み倒し相手は国民になる(笑)。1万円札1枚印刷すると、印刷費20円を差引いて、9980円が政府の利益になるなどと、アホなことを言う者が、内閣総理大臣なのだから、いざとなったら金融政策もヘッタクレも無い、無法国家になることだろう(笑)。
いや安保法制なども、国民の前で既に横になっている現れではないか(笑)。
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ギリシャ、借金返済期限を延長してくれれば、国民投票中止 ( No.345 ) |
- 日時: 2015/07/01 14:31
- 名前: 満天下有人 ID:tJRAcljs
- [アテネ 30日 ロイター] - ギリシャに対する欧州連合(EU)側の金融支援が1日に失効した。ギリシャは支援が切れる直前に債権団に対して支援の延長を求め、新提案が受け入れられれば、国民投票を中止する用意があるとの考えを示した。』
アメリカもEUに対し、折り合いをつけるべく交渉を打ち切らないことを要請。関係機関一同、このまま決裂した時の、対ギリシャ債権諸国の銀行が打撃を受けることに配慮し始めたようだ。額が大きくなるほど、開き直ったら債務者の方がやはり強いようだ(笑)。 不良債権であっても、支払期限を延長してやれば、銀行は一応、債務超過破綻からは免れる。そうでないと、ユーロが下落し、輸入品の価格高騰となって、色んな不具合が生じてくる。
わが国はそれでも、返済見込みのない国に対しても、どんどん融資しているから大したものである。ミヤンマーへの債権放2000億円放棄など、実に簡単にやってしまった。更にアフリカへは合計3兆2千億円貸し付ける。もっともこれは、経済上の見返りが期待されるから、まだましだが、バングラデッシュなど、返ってこない確率が高い国などへも、ヘッチャラで貸し付ける。まあ、1万円札1枚刷れば、9980円も政府が儲かるとの倒錯した考えの者が、内閣総理大臣様なのだから、そういうこともやってしまえるのだ。
そして国内では社会保障費の削減に邁進する。昨日の新幹線での焼身自殺事件。どうやら年金削減で生活が保てなくなったのが、自殺動機で、広く抗議する意味があったと報じられ始めた。
でもそれはほんの一部の報道で、事件に対する歯止めの根本には触れずに、いつもの通り、やれ乗車前のチエック強化とか、規制強化の報道ばかりで、本質に迫る報道は皆無だ。
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ギリシャの今後 ( No.346 ) |
- 日時: 2015/07/02 18:20
- 名前: 天橋立の愚痴人間 ID:.yPezjw6
- >ギリシャ、借金返済期限を延長してくれれば、国民投票中止
ギリシャも身勝手ですね。
ギリシャ人はラテン系でもなくスラブ系でもない、ハイブリッド種といわれているようですが、そのせいで身勝手を平気でやるのでしょうか。
ところで、実際にギリシャの今後を占ってみると、
ギリシャはあっさり自己破産をしたほうが良いと思います。 EUの救済を受けたところで、今後何十年も責任を負わされるでしょう。 ギリシャ経済がよくなることも考えられません。
今後、20〜30年間、苦しみを克服する覚悟があるなら、いっその事、債務を踏み倒し自給自足を覚悟で出直す方が確実と思います。
グローバル化した現体制から抜け出す一番手となるでしょう。 地域は温暖で、農作物の耕作には適しているようで、その上に世界に冠たる観光資源があります。 漁業も盛んな様です。
再生できないはずはないと思います。 ですが、ギリシャ人の身勝手さは、そんなことも避けたいのでしょうか。
労働者の1/4が公務員と言うのも、気概としてマイナスでしょうね。
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身勝手なギリシャ ( No.347 ) |
- 日時: 2015/07/03 17:30
- 名前: 満天下有人 ID:0F.Tfs0Q
- 数日前のNHKクロ−ズアップ現代で、ギリシャ年金生活者の女性が、これまで年金月50万円くれていたのに、今や半分にされて生活が苦しくなったとボヤイている映像を見て、これじゃあドイツが怒るのもムリはないと思いましたね。
半分にされたと言っても、まだ月25万円もある(笑)。
EUやIMFの改善案に不満を唱えて、EU脱退するのか残留するのか、2日後の国民投票で明確になるとは思うものの、EU案を一気に実行するのではなく、段階を踏んで実行する妥協案を提示したので、その国民投票も実施されるのか中止されるのか、報道を見ても日替わりで予想が変わり、その日になってみないと分かりませんね(笑)。
私はどちらかと言うと、ギリシャ国民は意外に残留を選択するのではないかと読んでいます。何故かと言うと、独立した場合の自国通貨ドラクマの大幅下落を怖がっているからです。これほど世界に注目されるデフオルトをしながら、悪性インフレになっていないのは、物資需給状況よりも通貨がユーロだからです。独立した場合の為替は、かくも大きな変動要因になって、通貨価値の下落が為替に反映されて下落を招くことが、怖がられている何よりの、現実の証拠なのです。
少し横道になりますが、別稿で目下対論しました通貨の価値が何で担保されているかの、絶好の教科書をギリシャが示してくれています。何やら別稿では、何を言ってるのか、国民貯蓄の額で国債は担保されるものではなく、経済規模=GDPの範囲が国債発行の限度だとか、そう言いながら最後で発行額は税収が限度だとか、さっぱり理解できない矛盾記事の引用をされているようですが、何を言ってるのかよく分かりません。
ま、そこで質問することにしますが、国債による通貨価値の担保保証、それは正に現実の国民経済力、その結果としての国民貯蓄が担保しているのであって、1400兆円の金融資産に特に意味は無いとするなら、出は何故、ギリシャ、昔ではアルゼンチンなど預金封鎖したのか、その説明がないから、さっぱり分からなくなってしまっている所です(笑)。
そして為替暴落によるハイパーインフレなどあり得ないとの推測も、その根拠が理解出来ません。これも何度も紹介した現実の事例ですが、1992年のロシアルーブルの大暴落によるすさまじいインフレ、何と2600%にも上昇しました。それは旧ソ連からロシアに戻る時、ルーブルを単純印刷でバンバン発行していたからです。
対ドル為替は10ルーブルくらいから9000ルーブルにまで大暴落しました。IMFがルーブル単純印刷に警告を発し、具体的に金融が調整出来、国民経済力が担保する国債発行によって通貨を発行せよ、さすれば資金貸し付けるとの条件によって、8年くらいかけてやっとハイパーインフレも終息しました。
最も最近の例では、15年前のアフリカジンバブエのハイパーインフレです。何と2億3100万%です!(笑)、物資の不足が原因ではありません。これも何度も紹介したことですが、独裁者ムガベ大統領が兵士の給与を9倍に、公務員の給与を6倍に上げ、その財源としてジンバブエ中央銀行のゴノ総裁にジンバブエドルを印刷させたからです。
同時にIMFへの返済期限到来で、米ドル調達のために約60兆Jドルを「印刷」させた事が重なって、史上最高の為替暴落から、史上最高のハイパーインフレを招いてしまいました。北朝鮮と違うからハイパーインフレは我が国では起らないとは言えないのです。
そして通貨価値は、信用で成り立っているとの論、それも漠然としていて、でも現実には債権債務なるものは、与件を一枚一枚剥がして行くと、最終的には結局通貨で清算せなばなりません。そしてその通貨価値を担保している物が、問われてしまいます。現にギリシャとIMFがそうなってしまっています。IMFも漠然とした信用でオカネ貸してきた訳ではありません。EU国債と言うちゃんとした担保があるからです。そしてそれを最終的に担保する者はギリシャ国民であるから、故にギリシャは銀行を閉鎖してしまったのです。もし、信用してくれよの交渉だけで済むなら、預金封鎖などすることもありません。戦後の我が国が、軍事国債デフオルトで、預金封鎖をしてしまい、給与の一部にも引出制限をかけてしまいました。
最後は結局、信用してくれよでは済まないことの例で、そんな話は史上多々あります。アジア通貨危機もそうです。あれは国際金融マフイアが仕掛けたものでしたが、それが実行できる『営業制度』を容認していたことが悪いのであって、管理通貨制度が悪い訳ではありません。だからアメリカは、第一次世界恐慌の際に金融規制のために制定したグラス・ステイーガル法、それを後に一旦解除した為に、リーマンショックを起こしてしまい、そしてオバマがまた一部復活させましたね。まあマフイアどもは管理通貨制度の隙をついたとも言えましょうが、でも管理通貨制度の所為でも無い。それはデリバテイブなる金融商品を無制限に認めた「制度」上の問題です。
ギリシャ問題に話を戻して、結局ギリシャ民衆はドラクマ通貨復帰を怖れている、それは、正にロシアがそうであったように為替暴落におびえています。だからユーロ通貨が欲しい。各経済誌がドラクマ復帰でその為替相場をあれこれ予測しています。結果は誰にも分からないとしつつも、ブルームバーグなどは、平常交換価格から900倍、悪化するとの予測を出している。
通貨価値の下落は為替だけに限らないとしても、先ず為替に反映されてしまうのです。例え米ドルと連動・ペッグ制にしておいても、相当悪化するでしょう。だからアメリカはギリシャ、EU双方に対し、最後まで話し合うことを望んでいる訳です。それ以前にギリシャは、その甘え体質から抜け出すためにも、EUから脱退し、通貨価値の本質について、復習してみる必要があります。
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ギリシャのこと ( No.348 ) |
- 日時: 2015/07/03 09:10
- 名前: 天橋立の愚痴人間 ID:5aPraACE
- >それ以前にギリシャは、その甘え体質から抜け出すためにも、EUから脱退し、通貨価値の本質について、復習してみる必要があります。
EUからの脱退を進めると言う面では同じようです。 ですが、その反省と言う面では、労働者が何の根拠もなしに金を要求するその姿勢、それこそヘリマネ政策の最大の問題、人間性の問題は、大いに反省しなければなりませんが、他方、EUに戻るために反省することはないかと思います。
ギリシャでなくてもグローバル化は弱者を犠牲にして進展していることは事実であるので、ギリシャが強者側に立たない限り同じことがおきます。
国家として債務のバランスが取れたとしても、国民レベルでは弱者の切り捨ては進むでしょう。 で、あるので、グローバル体制から抜け出す先例として、ギリシャに汗をかいてもらい、成り行きを見させていただきたいものですが、これも言われる様に、もともと苦労をしたがらないギリシャの国民性では、それも望まず、EUにしがみついて生きる事を選ぶのでしょうね。
通貨の価値の問題については、ご指摘のことで、またまた問題の検証が深まったと思います。 ここでもよろしいのですが、できれば同じ話題を集めるために、別スレッドでレスすることにします。
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