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[3299] 日本の農家は甘やかされていない _ 生産性世界一の日本の農業
日時: 2020/05/04 10:26
名前: 777 ID:QACYHW3c

日本の農家は甘やかされていない _ 生産性世界一の日本の農業


世界のニュース トトメス5世 2020年01月08日
農業補助金が収入の5割 アメリカ農業は競争社会ではない 




アメリカの農業は面積が広いだけで効率が悪く、補助金で存続している


アメリカの農家は収入の半分以上を政府の補助金から受け取っている。

1割台の日本こそ「競争社会」でアメリカ農業に競争などありません。



アメリカの農業補助金


農業自由化交渉やTPP交渉を巡って、アメリカは毎回「日本は農業を保護し、不公正貿易をしている」と言っていました。


農業だけでなく、どんな品目でも必ずアメリカは「日本は保護貿易をしている」と非難します。


しかし実際は不公平なのはアメリカの方であり、補助金と貿易障壁で自国産業を保護しています。




今回はアメリカの農業を取り上げて、いかに保護され不公正な貿易をしているかを暴きます。

アメリカの農産物(とうもろこし、麦、大豆、米、綿花)の生産コストは、生産コストが販売額を上回っています。

少数の例外品目を除いて、アメリカの全ての農産物は赤字で生産していると断言して良いと思います。


例えばアメリカが日本に輸入するよう迫っている米(占領時に盗んでいった日本米)の生産コストは、販売額の100%以上です。

農作物の相場は年によってかなり違うが、生産コストが販売額の200%を超える年もあった。

米を1万円で作って5千円を政府が補助し、5千円で販売している事になります。


小麦、トウモロコシ、大豆も販売額の100%から200%の生産コストが掛かっていて利益は出ていません。

アメリカの農業は世界最強ですが、補助金の金額が世界最強なのでした。

農業に出している補助金は製造業とかIT産業とか、国民の税金で支払っています。


お金が足りなければ中央銀行のFRBがいくらでも印刷するので、足りなくなる事は起こりません。




日本の方が過酷な競争社会だった


一方でアメリカは関税に関しては低く15%前後、日本は平均50%前後と高くなっている。

これを根拠にアメリカは「日本は農業を保護している。アンフェアだ!」というのですが、アメリカは補助金を高くして関税を安くしています。

日本の農業の補助金割合は15%といった所で、アメリカの50%以上とは大きな差がある。


関税で保護するか補助金で保護するかの違いだけで、補助金のほうが上等という事はありません。

むかしNHKのテレビ番組でアメリカの米農家の特集をして褒めちぎっていました。

彼らはヘリコプターで種を撒いて水を入れたら、収穫までほったらかしみたいなやり方をしていました。


それで良い米が取れるなら農家は楽で良いのですが、後で調べたらそれは「工業用のクズ米」でした。

テレビではアメリカの農業がいかに近代的で、日本が遅れているかを強調していましたが、種証しはそんな物です。

アメリカの農業予算は年間10兆円以上で、アメリカの農業生産額は17兆円に過ぎません。


対する日本は農業生産額約7兆円で農業予算3兆円です。

この数字を並べて分かるのは、アメリカの人口は日本約3倍弱なので、一人当たりの農業生産額は大差ありません。

アメリカの農業は凄く巨大だという印象を受けますが、『国民一人当たり』に直せば同じです。

このカラクリはアメリカが大量に作っているのは小麦やトウモロコシなど安いものばかりである事です。


反対に日本が作って居るのは生鮮野菜とか高級和牛とか値段が高いものが多い。

日本の農家は過当競争によって崩壊しようとしているが、アメリカの農家は補助金で良い生活をしている。

アメリカの農家は平均4万ドルの補助金を受け取っているが、日本は1万ドル未満に過ぎませんでした。



貿易交渉で「日本はアンフェアだ」とアメリカ代表が発言したら、机を蹴っ飛ばして投げつければ良いのです。





以前農林部会長だった小泉進次郎が「日本の農家は甘やかされているので競争原理が必要だ」と言っていました。




このレベルのアホが農政をやっているとしたら、日本の農業は滅びるしかありません。




そして農業が滅んだ国はひとつの例外もなく国が滅亡しています。

 

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世界のニュース トトメス5世 2019年12月18日

農業は補助金で保護すれば良い フランス農業の9割は補助金
フランス農家は怠け者で非効率なのに高収入
その理由は国の補助金で労働する「実質国家公務員」だからです

農業を貶める日本の官僚・政治家・マスコミ

日本の農業は競争力がなく、補助金漬けで農家に多額の税金を投入しており、財政赤字の原因になっている、という話が定説になっている。
農水省が毎年懸命になって創作する食料自給率の嘘のグラフがあり、日本の自給率は39%なのだが現実は65%です。

農水省の操作は次のように行われる。




神戸牛とか山形牛は肉は国内産牛肉として販売されているが、農水省は「アメリカ産牛肉」として自給率0%にしている。
なぜかというと牛が食べているエサがアメリカ産だからアメリカ産牛肉だそうです。
こうして国産の牛、豚、ニワトリなどで、日本生まれの外国産が大量生産されています。

一見すると理に叶っているようだが、アメリカ人は牛の世話をしているのでしょうか?
牛のエサなんか米国産でもアフリカ産でも中国産でも良いのだが、エサの輸入国を変えると産地が変わります。
養殖の魚とかも全てこのように、なるべく日本の自給率が低く見えるように操作してあります。

肝心のデータそのものも、世界中で日本しか使用していないカロリーで計算する事で、さらに低く見せかけています。
国連などで使われている金額で計算すると、日本の食料自給率は65%から70%で、世界でもかなり高い数字になります。

こうして「日本はダメだ、世界最悪だ、日本はどうしようもない」と繰り返すことで自分の存在を高めています。

まるで有名大学の左翼系教授や左翼系マスコミ人のような生き方です。
しゃべり出すと必ず「日本はダメだ」と言い始める有名な司会者がいますが、あれと同じで不安を煽って金儲けをしています。


補助金はばら撒け

次は補助金漬けで農家に多額の税金を投入しているという定説ですが、農業は世界の全ての国で補助金で成立しています。
考えれば分かると思いますがトヨタが1時間に10台づつポンポンと自動車を生産するのに、田んぼで米が成長するのを待つのでは競争にならない。

トヨタと農業を同じ資本主義ルールで自由競争させたら農業が崩壊し食べ物がなくなるので、トヨタの儲けを農業にばら撒きます。

アメリカでもフランスでもイギリスでも中国でもインドでも、全世界でそうしています。
日本の一部の人が理想として挙げるフランスの農業は、農家の収入の5割から9割が政府の補助金です。
ルノー日産とかが納税したお金をブドウ農家とかにばら撒いて、日本に輸出しているのです。

アメリカの農業も補助金漬けで、牛肉、トウモロコシ、小麦、オレンジなど全て補助金で維持しています。
農家の所得が工場労働者の半分だったら、だれも農業をやらず、食べ物がなくなるからです。

これを「補助金をなくして自由競争しろ」と言ってるのが日本の経済学者やタレント、マスコミ、官僚、政治家です。

農業補助金なんか空からヘリでばら撒くくらいの勢いでちょうど良いのです。
一時問題になったバター不足は、農水省が農家への補助金を減らしたせいで、牛の生産が減ったからでした。

国産バターが減った分、ニュージーランドから輸入しましたが、ニュージーランドの農家も補助金をジャブジャブ受け取っています。

農業は全世界がこんなものなのです。
欧州ではEUという組織があるが、予算の40%を農業補助金で使っている。
これだけで全EU加盟国GDPの約3%に匹敵します。
こんな組織が日本には「補助金撤廃」だの「自由貿易」を主張しています。


農家に補助金を出さないのは全世界で日本だけ

日本では多くの農産物が補助金ゼロや極めて低額しか支給しておらず、外国の農産物に価格競争で負ける原因になっている。
良くマスコミでは『日本の農産物は価格競争で負けている』と言い、その原因を農家や農業に求めています。

アメリカのように無限の土地がある国は置き、欧州の国は日本と同じくらい人件費が高く地価も高いのに、これは不自然です。

日本の農作物が欧州各国より高いのは、単に「政府の補助金が足りない」だけなのです。
EU各国の補助金を合計するとGDP比14%にも達しているが、日本の農業補助金はGDP比7%に過ぎません。
当然フランスの農作物は日本より低価格なのに、農家の収入は日本の2倍だったりします。

これが知識人が褒め称える欧州農業の正体です。
アメリカの農業も同様で、地平線の裏側までずっとトウモロコシを栽培している農業企業を除くと補助金で成り立っている。

シリコンバレーやIT企業との自由競争で農業が生き残る筈が無いので、資本主義など捨てています。

補助金で育てた牛肉を格安で出荷し、外国には「自由競争だ」といって関税を撤廃させています。
その尻馬に乗ってアメリカや欧州に加担しているのが、日本の官僚、政治家、マスコミという訳です。

農家への補助金をジャブジャブばら撒いて、外国に輸出すれば儲かるというのが各国の考え方です。

農家の所得が増えれば買い物をし、税金を支払うので、補助金程度の支出は元が取れているのです。

なぜ日本だけがそうしないのでしょう。

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世界のニュース トトメス5世 2019年09月11日

日本の生産性問題 他人の時間を大切にしない
日本の生産性が低いのは、他人の時間にだらしがないから

画像引用:生産性向上は効率化だけではない!海外から見た日本の課題と解決方法 |


日本人は几帳面ではなくルーズ
デフレ期から日本では生産性という言葉が良く使われるようになり、日本は先進国で最も生産性が低いなどと言われている。
生産性が高いのは良い事とされるが、生産性にはいくつかの種類があり、一般的には労働生産性が良く使われる。
労働生産性は1人の労働者が一定時間に生み出す価値(金額)の事で、時給や時間あたりの成果に近い。


日本の労働生産性が先進国最低だった大きな理由がサービス残業で、仕事をしているのに1円も稼いでない状態です。
サービス残業の間労働者は何も生み出していないことになり、8時間で帰る人と16時間働く人の報酬が同じなら、給与から計算した生産性は半分になります。
労働生産性で世界トップクラスなのはドイツだが、現在のドイツは先進国で最も労働時間が短く、同じ価値を短時間で生み出している。

日本とドイツの国民一人当たりGDPはそれほど変わらないので、結局違うのは労働時間とサービス残業です。
日本企業でよく言われるのが「1分の遅刻にも煩いのに、何時間でも残業させる」ルーズさで、終業時間で見ると世界で最も時間にだらしがない。
勤勉でまじめとされる日本だが、計算して見ると日本人は意外にだらしがなく、時間を守れないのが分かる。

良くあるのが企業がちょっとした用事で下請けや立場が弱い人を呼びつけて、無償労働をさせる。
以前ヤ〇ダ電機でメーカーから出向した人に販売員をやらせ、無料労働者として使っていたことがあった。
今問題のコンビニ店長では、オーナーや店長の弱い立場に付け込んで、過労死するまで連続で働かせた事もあった。

日本人が時間に几帳面なのは「自分にメリットがある時」だけで、他人の時間を浪費する事にはルーズなのです。

生産性向上で農村は貧しくなった
もうひとつの生産性問題は農業の生産性で、こちらは低すぎるのではなく「高すぎる」事が問題を引き起こしている。
一種の都市伝説として言われているのが、日本の農業は効率が悪く高コストだから外国に対抗できないという定説です。
実際には日本の農業がコストで他の先進国に負けているのは、トウモロコシや大豆や小麦など低品質でも良い大量生産穀物だけです。

アメリカの地平線まで続く農地から生産される穀物には絶対に敵わず、さらに安価な家畜用穀物を餌にする畜産でも日本は敵いません。
だが人間が食べる品質が重視される農作物、たとえば野菜などでは日本が圧勝で、実は米でも日本のほうが低コスト高品質です。
アメリカでは農家の収入に50%の政府補助金を出しているので、カリフォルニア米の補助金なしの価格はコシヒカリよりも高い。

マスコミが褒めたたえるフランスの農業は農家収入の5割から9割が補助金で、ブドウ農家は国家公務員のように国から給料を貰って生産しています。
北欧でも英独でもすべて同じで、欧米の農作物が日本より安いのは、政府が補助金で安くしているからです。
日本農業の問題点は「生産性が高すぎる」ことで、農業という産業は生産性を上げるほど貧しくなります。

工業製品なら今まで100円で作っていた製品を10円で製造できるようになったら、売り上げが100倍増えて利益は10倍以上になるでしょう。
だが農作物は値段を下げても販売量が変わらないので、生産性を上げてコストを安くしたら、その分売り上げや収入が減ります。
ある村で合計1億円の農作物を作っていたが、生産性を上げると売り上げ5000万円になり、機械化で人手が不要になり半分が失業します。

日本のすべての農村は実際にこうなっていて、農業の生産性が高まるほど農家収入が減って農村は貧困化し人口が減少しています。

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世界のニュース トトメス5世 2019年07月12日

欧米農業は非効率 補助金で日本に輸出している
このように大量生産できるのは家畜用飼料だけで、人間用は生産できない



フランスの農家は国家公務員

日本にはどういう訳か欧米の農家は自由競争をしているという都市伝説のような考えが広まっている。
政治家もこう信じていて自民党の小泉進次郎農林部会長は以前「日本の農家は補助金漬けで甘やかされている」と農業批判を展開した。
この人は農林部会長に選ばれたとき「素人なのでこれから勉強したい」と言っていたほどなので、まったく無知だったのでしょう。


実際には日本の農家は補助金漬けどころか補助金など受け取っておらず、欧米の農家が補助金漬けです。
自由競争だと固く信じられているアメリカの農業は、農家収入の50%が農業補助金から支出されています。
日本では農業の模範とされているフランスでは、たとえばブドウ農家は収入の9割の補助金を受け取っています。

収入の9割が補助金というのはもはや国家公務員であり、フランスでは政府が農民を雇って給料を払っている。
それを日本の有識者とかが「日本はフランスを見習って先進的な農業をするべきだ」と言うので話がおかしくなる。
フランスなど欧州の農業は日本よりずっと遅れていて競争力が無いが、国の補助金で高収入なのです。

なるほど日本もフランスを見習って農家に給料を払うべきだが、さっきフランスを褒めた人は日本の農家が「甘やかされている」と言うのです。
実際には甘やかされているのはフランスやアメリカの農家であり、日本の農家は政府から虐待されています。
戦後70年以上ずっと日本政府は農業をお荷物として扱い、農業人口は今や200万人を割り込んでいます。

年間10万人以上減っているので、2030年代には農業人口がゼロになるのです。

日本にも農業補助金が必要

もうひとつの都市伝説はアメリカの農業は効率的で世界一安いというもので、まったく事実に反している。
テレビでよく見るのは飛行機やヘリコプターで地平線まで続く農地に種まきし、半年放置して超大型の機械で収穫する。
それを連結巨大トレーラーで出荷して、鉄道で港に行き巨大タンカーに積みかえて日本などに輸出している。

何もかも巨大で効率的で、これは日本が戦争に負けるのも仕方がないと納得するほど効率的です。
だが実はこうした巨大機械で大量生産できるのは家畜用作物だけで、コメでも豚に食わせる餌しか作れません。
大量生産で作った米はマズイ、臭い、固いの3拍子揃っているので、人間用に売られることはありません。

アメリカでも人間用のコメは日本と同じように水田に水を張って毎日手入れしてやっと収穫しています。
そうして収穫したカリフォルニア米の値段は北海道米と同じくらいで、コシヒカリより安い。
だがアメリカ政府が50%の補助金を出しているのを考えると、実際に売られている2倍が本当の値段です。

米とか人間用の野菜ではトウモロコシを作るような訳にはいかず、人間が毎日手入れするしかないのです。
補助金なしの価格では日本の農作物はアメリカや欧州より安く、むしろ生産効率がいい。
日本政府が甘やかさずに農業叩きを続けたおかげなのか、日本の農業は欧米より効率的です。

だが日本の農業が効率的であっても、5割から9割も補助金を出している欧米に押され、このままでは滅亡します。
だから日本の農業がこれ以上衰退する前に、日本も農業補助金を出す必要があります。


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TPPへの参加がもたらすもの (ビル・トッテン) 2011年1月20日

11月、貿易自由化の推進をうたうアジア太平洋経済協力会議(APEC)が閉幕した。「さらなる成長を目指す」ためにアジア太平洋自由貿易圏の実現に向けて具体的な手段をとるといった首脳宣言が採択され、日本政府、財界、アメリカが強く後押しするTPP参加を強調する場となった。

TPPとは環太平洋戦略的経済連携協定の略語で、2006年に発効した自由貿易協定である。その後アメリカやオーストラリアも参加して9カ国で枠組み作りに向けた交渉を行い、農産物を含む製品やサービスの100%関税撤廃を目指している。

自由貿易が国家にどのような影響を及ぼすのか、NAFTA(北米自由貿易協定)締結後のメキシコをみるといい。1994年のNAFTA発効以後、アメリカからメキシコへのトウモロコシ輸出量は3倍以上に増えた。メキシコでトウモロコシを作っていた農家は大打撃を受け、雇用は減少し、貧困が急増したのである。

トウモロコシを作っているアメリカの大規模農場は高額の補助金をアメリカ政府から受けている。実に農家の収入の3割は補助金というのがアメリカの平均である。この不公正貿易が自由貿易の真実なのだ。

それでも、消費者としては安い農産物が手に入ればいい、という人もいるかもしれない。しかし大量に農薬やポストハーベスト(収穫後の防かび剤など)が使われたり、遺伝子操作された大豆やトウモロコシには安全性という問題もある。また日本の農業が崩壊すれば、今でもアメリカの言いなりの日本政府だが、防衛だけでなく、それなしには人間の命を維持できない食料までもアメリカの手に委ねることになる。アメリカが食料を切り札に様々な干渉をしてくることは目に見えている。さらに、天候不順などで世界的に農作物が不作になれば日本への食料輸出が途絶え、国民は飢餓にあえぐことになるだろう。

仙谷官房長官が、日本がTPPに参加しないことについて、「日本人の精神のありさまが鎖国状態になっている、開国して競争力を持った産業を興すことで生き抜く術を身に付けなければならない」と言ったというが、まさにこれはアメリカ市場に輸出したい財界と、日本市場に牛肉はじめ農作物を売り込みたいアメリカの声を代弁しているにすぎない。

TPP参加を第二の開国だというのなら、第一の開国の歴史を振り返ってみるといい。1856年、アメリカ総領事ハリスが貿易開始の条約締結を要求し、1858年に日米修好通商条約が結ばれたが、これは日本に関税自主権がない不平等条約だった。そのため貿易が始まると外国から毛・綿織物などが輸入され、日本は生糸や茶などを輸出して国内では生糸の品不足から絹織物業が圧迫され、また機械製の安価な綿織物が大量に輸入されて綿織物業は成り立たなくなったのである。

自給自足など無理、自由貿易で他国と協力していけばいいという考えは現実を見ていない。国際秩序の基本は協力ではなく、貪欲(どんよく)だ。エネルギー支配で戦争が起き、その次は食料や水の支配、となっていくのはもはや目に見えている。

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ビル・トッテン 公正もたらす“自由”

自由貿易が国家にどのような影響を及ぼすのか、NAFTA(北米自由貿易協定)締結後のメキシコをみるといい。
1994年のNAFTA発効以後、アメリカからメキシコへのトウモロコシ輸出量は3倍以上に増えた。メキシコでトウモロコシを作っていた農家は大打撃を受け、雇用は減少し、貧困が急増したのである。
トウモロコシを作っているアメリカの大規模農場は高額の補助金をアメリカ政府から受けている。実に農家の収入の3割は補助金というのがアメリカの平均である。この不公正貿易が自由貿易の真実なのだ。




TPPと同じ自由貿易協定であるNAFTAによって、アメリカからのメキシコへのトウモロコシ輸出量は3倍以上に増え、メキシコのトウモロコシ農家は大打撃を受けた。

これはアメリカ政府がトウモロコシを作る大規模農家に補助金を出しているためで、自由貿易ならぬ不公正貿易によって、メキシコの農家は税金で補助された安いトウモロコシと競争しなければならなくなったのである。
最近のアメリカ中間選挙で課題の一つとなったのは不法移民だったが、危険を冒してまで不法に入国し、低賃金でも働きたいと思うのはどんな場合だろう。なぜ多くのメキシコ人がアメリカへ不法に入国するのか。その一つの理由がNAFTAにある。
メキシコにとって、NAFTA導入の謳い文句は、国営企業や政府の規制が強いメキシコがそれを自由化し、関税を撤廃して工業製品の輸出国となれば経済が繁栄する、というものだった。しかしNAFTA導入当初こそ製造業は成長したものの、雇用の増加には至らなかった。農業分野での失業者数がそれを上回ったためである。そして投資の自由化で外国企業の参入、企業買収が相次ぎ、結局メキシコ経済が浮上することはなかった。

このNAFTAで成長した企業の一つに、スミスフィールド・フードというアメリカ系多国籍養豚会社があり、カリフォルニアとメキシコの両方に工場を持つ。メキシコでは農家を廃業したメキシコ人を安く雇い、アメリカから安く輸入した飼料を餌に養豚をして、同社はメキシコ一の豚肉会社になった。
このような形でアメリカ農家への補助金は多国籍企業に利点を提供している。
またメキシコには厳しい環境規制もないため、スミスフィールドの養豚工場では多くの豚が狭い不潔な場所に入れられ、周囲に悪臭が広まってもなんの問題もなかった。一昨年、メキシコで数十人の死者をだした豚インフルエンザが、この工場がある町で起きたのも偶然ではないだろう。

NAFTA施行のあと、アメリカからメキシコへの食糧輸出は主食であるトウモロコシをはじめ、大豆、小麦、米、そして豚肉、鶏肉、牛肉が急増したという。これらアグリビジネスはすべてアメリカ政府から多額の補助金を受けており、補助金のおかげで生産コストよりも安く海外に輸出できる。これはWTOが定義するダンピングにあたる。

NAFTAが約束した製造業の成長もなかったし、多国籍企業がその工場をメキシコよりも安価な労働力の国に移転することで、メキシコに多くの職がもたらされることもなかった。そして穀物価格が下がっても、トウモロコシ粉は大手2社が独占していたために、メキシコ人の主食であるトルティーヤの値下げにはつながらなかった。むしろ、2007年には価格が暴騰し、暴動も起きたほどだった。

結局、NAFTAは独占と集中をもたらし、勝者はメキシコ市場を手にしたアメリカ企業、多国籍企業だった。菅首相と財界が推進するTPPは、日本にメキシコと同じ道を辿らせようとしているようである。



1992年に米国、カナダ、メキシコで結ばれた北米自由貿易協定の場合、米国のマスコミは、今回、日本のマスコミが行っているような、バラ色の未来を宣伝していた。
ニューヨーク・タイムズは「仕事と富と経済の活発化」を約束していた。さらに「低所得層の助けになる」と説いた。
ワシントン・ポストは「好機と利益は数えきれない」と書いた。
ウオールストリートジャーナルは「物価が安くなる」と説いた。



経済政策協会が1997年に出した報告書では、米国に於いて、推進者が主張した20万人の雇用は生み出されず、逆に42万人の雇用が失われた。

さらに海外移転を理由に給料や労働条件が低く押さえ込まれた。
日本のマスコミは、製品の競争力が強くなり貿易が増えるので雇用も増えると宣伝するが、米国からメキシコへの海外移転を阻止することはできなかった。

(例に出される自動車工業は、米国内に工場を持っている。さらに、米国の不況で今後、販売台数の伸びも期待できない。)
メキシコでは1993年から2年間で失業者は倍増した。1996年の労働者の給料は1980年より37%下がった。労働人口の19%は最低給与以下で働き、66%の労働者には何の保障もなかった。人口に占める最貧層が32%から51%に拡大した。800万人が中間層から貧困層に落ちた。カナダでは失業率は高止まりのままだった。



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TPP参加に向けての国民無視の暴走を止める 平成24年7月11日 東京大学 鈴木宣弘
過保護な日本農業にショック療法を?

しかも、農業は過保護なんだからTPPでショック療法しなければいけないんじゃないのかと思っている人がいるかもしれませんが、これも間違いです。実はさっきの1兆円の補助金と補助金なしの日本でもそうですが、TPPをやっても米国は1兆円の補助金を使い放題で、日本は全てゼロ関税、不公平ですよね。しかも日本の農業所得に占める補助金の割合は15.6%しかありません。世界で最も少ないほうです。

米国の稲作、あの巨大な300haの稲作でも所得の60%は補助金です。ヨーロッパの各国の農業所得にいたっては95%くらいが補助金です。こんなの産業かと思われるかもしれませんが、これだけ食料というのは命を守り、国土を守り、国境も守っているということで、徹底して国家で支えるという国がけっこうあるということです。それに対して日本では所得も支えていません。価格を支える制度も全部やめたのは日本だけです。だから過保護だから耕作放棄地が増えているとか自給率が下がっているとかいうのは残念ながらウソです。ほんとに現場で効果が実感できる政策がもっともっと浸透していれば農業はもっと元気になるはずです。逆です。

米国は競争力があるから輸出国なのかと思ったら、競争力はないのです。米の生産コストもタイやベトナムの2倍もするのにさっき言ったように1兆円もの巨額の補助金を使うことによって輸出を増やしています。生産コストから見れば輸入国になっているはずの米国が生産量の半分以上を輸出しています。競争力があるから米国が輸出国なのではなくて、これは徹底した戦略があるからなのです。日本は過保護だから自給率が下がったのではなく、現場で効果が実感できる戦略的支援が足りないからそうなっているのです。これまでも、関税も国内保護も削減し続け、米価も10年で半分になってしまいました。これ以上、食料・農業について徹底した自由化をすれば、そのときは自給率は13%まで下がると試算されています。正念場です。



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世界のニュース トトメス5世 2016年09月19日

日本政府の農業虐待 就業人口、5年で2割減


アメリカの農業が効率的で低コストというのは真っ赤な嘘、ほとんどの農作物で日本よりコストが高い。


アメリカやフランスの農業が近代的で効率が良いという都市伝説は、いい加減終わりにしたい。
実際には欧米の農業には50%から90%の補助金が出ていて、補助金無しだとどんな農作物でも日本より高い。

欧米の補助金で圧迫される日本農業

2015年11月の農業人口調査で、前回の2010年と比較して、51万6000人減少し209万人となり、19・8%減少しました。
離職者が多かったのと、高齢のため跡継ぎがないまま他界したりしたと考えられる。
残った大半も兼業農家であり、農業では生活出来ない、子供を養えないので減少しています。


ところで日本の食料自給率は39%で世界最低水準、金額ベースでは66%なのだが、減少しているのは間違いない。
食料が輸入出来ない有事の際に、お金を食べることはできないので、農水省が主張する「カロリーベース」はある意味では正しい。
カロリーベースは戦前の日本軍や戦後の食糧危機で重視された数値で、国民や兵士を飢えさせないためにカロリーが重要だった。

食料自給率が低い理由は日本の農作物の価格が高く競争力がないからで、アメリカや外国の農作物は安い。
アメリカでは飛行場くらいの広大な田んぼに、飛行機でバラバラっと苗や種を撒いて、秋まで放置して収穫しています。
「アメリカの米は日本の10分の1のコスト」とコメ市場議論で散々テレビ放送されましたが、あれは全部テレビ局の捏造です。

空から種を撒いて放置して10分の1の値段で売っているのは「家畜米」や「工業米」で人間は食べていません。
カリフォルニア米などの人間用の米は、アメリカの価格で、日本で売られている北海道米とかと同じくらいです。
アメリカでは米など多くの農作物に50%以上の補助金を出しているが、日本は補助金ゼロで日米ほぼ同じ価格という事は、実はカリフォルニア米の元々の値段は、北海道米の2倍なのです。

それが米政府が50%の補助金を出し、さらに為替レートが円高になると、カリフォルニア米が国産米より何割か安くなります。
米国は米の国と書くだけあって、米以外の小麦やらトウモロコシやらジャガイモ、牛肉豚肉など、ほとんどの農作物に50%の補助金を出しています。
それでいて「日本は保護貿易で不公正だ」と言って市場解放を迫り、自分は農業補助金で市場を保護しているのです。

安倍晋三はアメリカの工作員か
間抜けなことに日本政府と日本マスコミは米政府の言い分を鵜呑みにして、調査もせずに「日本の農産物は高い」と認めてしまいました。
アメリカは酷い国だと思いますが、欧州はもっと酷くて、日本人が好きなフランスのブドウは90%以上が補助金で生産されています。
テレビでよく「南仏やイタリアの農業は人間的で素晴らしい」と褒めているが、それは収入の9割が補助金だからです。

年収50万円しかない農家でもフランスやイタリアでは500万円の補助金が出るので、遊んでいても暮らしていけるのが「南仏プロバンスの農業」なのです。
日本では農家がどんなに必死に働いても政府は補助金を出さず、それどころが欧米の補助金つき農作物を大量に輸入しています。
これはもはや農業政策ではなく、農業虐待だと言えます。

「日本の農業は生産性が低い」「日本の農作物は価格が高く競争力が無い」というのは常識として学者や政治家まで言っています。
だが「価格」に補助金を足して「本当の価格」を比較すると、実は日本の農作物は先進国で最も安く、最も生産性が高いのです。
カリフォルニア米は補助金なしだと魚沼産コシヒカリより高くて不味いので、競争力なんか全くありません。

小麦やトウモロコシやじゃガイモも同様で、補助金を取っ払うと日本の国産品の方が安い場合が多いのです。
さらに日本政府は自由貿易だと言ってTPPなどで「関税を撤廃しよう」と言っています。
安倍晋三はアメリカやフランスの工作員なんじゃないか、と思うほど農業政策が酷いです。

マスコミが絶賛する南仏プロヴァンスの農家、赤字で農業をやって生活費全額を国が支給している「準公務員」です。


用水路より補助金を出す必要

アメリカが50%補助金を出すなら、アメリカと競合する農作物では日本も50%補助金を出すのが当然です。
そのための予算は不要な用水路を作りまくっている農水省の予算から引っ張れば良いのです。
アメリカの農業予算は年間10兆円以上だが、アメリカの農業生産額は17兆円に過ぎないので、産業として完全に赤字です。

日本は農業生産額約7兆円で農業予算3兆円なので比率としてはそれほど変わらないが、農水省が予算を使うのは「用水路」だけなのです。
日本中に用水路を作りまくって子供や老人を転落させているくせに、農家への補助金は1円も出していない。
これが日本では農業で食えない原因で、アメリカの農家が大儲けしている理由です。



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世界のニュース トトメス5世 2016年10月03日

農業でも外国人労働者 農業特区で解禁へ

アメリカの農家は全部赤字だが、国からの補助金で生産している


外国人労働者に農業をやらせる政策

報道によると政府は農業に外国人労働者を、特区で解禁する方向で検討を始めています。
いわゆる単純労働者ではなく、高度な技能を持つ技術者に限定し、日本人と同等以上の賃金を条件にする。
農業を巡っては過去30年間で農業従事者が50%減少し200万人を割り込み、しかも兼業農家が増えています。

  

また外国人実習生を低賃金労働者として雇用し、給料をほとんど払っていないなどの問題も発覚した。
日本の食料時牛率はカロリーベースでは先進国中最下位で、欧米の輸出農作物にすら国内市場で負けている。
国は外国人労働者によって農業を活性化しようと目論むが、この政策は正しいのだろうか。

まず日本の農業が後進国はおろか人件費が高い先進工業国にも負けている原因は、農業自体にはない。
欧米先進国はいずれも、農家に50%から90%もの補助金を給付していて、赤字で生産しても国が給料を払っています。
一方日本は建物や用水路や農道は建設するが、補助金は出していないので農家は価格転嫁せざるを得ず、日本の農作物は高い。

日本の自給率が低い原因は農業補助金が少なすぎるからで、農家自体に問題はない。
むしろ日本の農業は「農業先進国」とされるアメリカや欧州より生産性が高く、同じ競争条件なら価格でも品質でも勝っています。
するとこれは日本政府に問題があるので、農家をどういじくっても解決しません。

日本政府の農奴政策

政府はどうしても農家への補助金を出そうとせず、関税だけ減らしてさらに生産量を減らそうとしています。
とどめはTPPで、関税を撤廃してアメリカの農作物を自由に輸入しようと言っています。
アメリカの農家が米を生産すると政府から50%の補助金を貰えるので、半分の値段で販売しています。

日本の農家は補助金なしなので、アメリカの半分のコストで生産しても、同じ販売価格になるのです。
欧米諸国が事実上のダンピングをやっているのに、日本政府は抗議すらせず「日本の農家は怠け者」などと罵っています。
話を戻して外国人労働者を受け入れて日本の農業は改善されるかというと、される筈がありません。

日本の農業は既に生産性が高く、品質は世界一であり、改善すべき点がなにもないからです。
トヨタの工場に外国人労働者を入れるようなもので、それで生産性が上がったりはしません。
農業人口の減少を外国人で補うという意見があるが、原因と結果を履き違えています。

農業が儲からない、農業では食えないから農業をやらないのであって、今の若者だって年収1千万円稼げるなら農業をやります。
農業では生活できないから、外国人実習生をタダ働きさせようというのは、南北戦争以前のアメリカ農場の考え方です。
安倍首相はアフリカから農奴でも連れて来たいのでしょうか?



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"現在の"グローバリズムには、欺瞞があります。

 一つ目ですが、そもそも本気で「自由貿易」を謳うならば、「関税なし、投資全面自由化、補助金・助成金等禁止」とやらなければならないはずなのです。とはいえ、現実には、各国共に特定の製品については関税で国内供給者を守り、投資についても外資制限をかけています。

 穀物輸出を武器として使うアメリカは、相変わらず輸出補助金で他国市場を食い荒らしています。

 つまりは、「あらゆる保護主義に反対する」など、端から成立していないのです。各国は、安全保障などが目的で、保護主義的な措置を採っています。

 さらに、相手国の制度を変えさせ、「自由貿易」とやる際には、国家ではなく、特定の企業や投資家の「ビジネス」が優先されます。

 日本の農林中金やJA共済に「改革」を求めているのは、在日アメリカ商工会議所ですが、その裏にはもちろんアメリカの保険会社がいます。日本に「カジノ解禁」を求めているのは、もちろんラスベガスのカジノ王たちです。一般のアメリカ人にとっては、どうでもいい話でしょう。

 そもそも、自由貿易を他国に強制する「帝国主義」を最初に始めたイギリスは、インドに対し「綿製品」の関税撤廃を要求しました。つまりは、イギリス国内のランカシャーなどの衣料産業が、インドに自由貿易を求めたのです。

 貿易協定の交渉において、我々は何となく「国 対 国」という印象を受けてしまいますが、実際には「特定の産業 対 外国の市場」というケースがほとんどというか、全てなのでございます。

 要するに、ビジネスです。

 単なるビジネス上の都合が、「自由貿易」「グローバリズム」といった、ふわっとした「言葉」により薄められているというのが真実なのです。

 さすがに、
「我が国の保険産業のビジネスのために、日本よ、JA共済を潰し、その市場を明け渡せ」
 などと、交渉するわけにはいかないため、「グローバリズム」「日本の閉鎖的市場」といった抽象用語が活用されるわけですね。

 今回のG20において、アメリカは「現行のルールが、我が国にとって都合が悪い」として、「自国に都合がいいルール」を求める姿勢を明確化しました。

 「理想の言葉」に覆い隠された欺瞞を捨て去り、むき出しの「アメリカ第一主義」を前面に出してきたわけですが、
「自由貿易は、自由だからやるんです!」
 といった、抽象論による誤魔化しと比べると、好感が持ててしまいます。グローバリズムとは、元々「そういう話」なのです。

 そもそも、グローバリズムのルールは「誰かのビジネス」のために決められるわけで、「自由」といった理想の実現が目的ではないのです。

 企業や投資家が、自らのビジネスにおける利益最大化のため、他国に「自由貿易」を求める。グローバリズムとは、端から「そういう話」であり、その欺瞞が今、世界的に暴かれつつあるのだと思います。

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世界のニュース トトメス5世 2017年06月30日

日欧EPAは日本が一方的に損をする経済協定
欧州の農家は国が給料を払っている「国家公務員」だが、それは交渉すらしない


日欧EPAの不愉快な中身

日本とEUの自由貿易協定であるEPA(経済連携協定)は、もうすぐ合意しそうだと言われています。
日本は農産品関税の9割を撤廃し、EUも自動車関税の9割を撤廃するとされていて、一見するとフェアな交渉に見える。
だが実際にはこれは、日本だけが100%譲歩し、EUだけが得をする協定に過ぎない。
          

その前に日本政府が何の疑問も持たずに行っている「自動車関税と農業関税の取引」は、まず前提が間違っている。
日本は90年代にアメリカとも「農業を捨てれば自動車輸出を増やせる」と様々な農産品を自由化したが、それで1円でも儲かったのか?
牛肉、オレンジは日米摩擦に発展し、自動車を売るためだと言って政府は農業を犠牲にしてアメリカに解放しました。

その結果食料自給率は下がり、農業が主要産業だった東北などは貧困に陥り、日本経済そのものも縮小しました。
人口問題と農業は深い関係があり、多くの国で農業生産と人口は連動しています。
多くの国で食料自給率が100%を上回っていると人口が増加し、食料を自給できない国は人口が減少しています。

例外を見つけ出そうとすればいくらでも発見できるが、歴史的に、自給できる食糧が人口の上限なのです。
もし食料が輸入できなくなったら大変な事になると、まともな政治家なら考えるが、残念ながら日本政府の官僚と政治家はまともでは無いようです。
日本の食料自給率をもっと下げれば、当然の結果として日本の人口は現在よりもっと減少するが、なぜかこれを理解しない人が居る。

安倍首相は日本を滅ぼしたいのか
人口増加率がプラスだったり、人口が多い国では食料が余って輸出していて、中国は食料が自給できなくなったら人口が減ろうとしています。
インドの人口は14億人弱で世界一になり、インドはIT大国と言われていますが、食料自給率は今の所プラスです。
アメリカの人口は増えていますが、食糧生産も増えていて、逆に言えば食糧生産が増えたから人口も増えたのです。

最初に文明が生まれたメソポタミアやエジプトが衰退し、ローマが栄えた理由は要するに、ローマのほうが食料を多く生産したので人口が増えたからでした。
メソポタミアやエジプトは砂漠化が進行し食料生産が減ったので人口も減り、最初は進んだ文明だったのに衰退しました。

世界の歴史上食糧生産を減らして人口が増えた例はほぼ皆無で、日本政府の政策がどれだけ非合理的で理に叶っていないか分かります。
今回の日欧EPAによって日本の食糧生産はさらに減り、日本の人口も減少します。
もっと不愉快なのは日欧EPAで解放するのは日本側だけで、欧州側は美味い汁を吸うだけなのです。

EUも自動車関税の9割を撤廃するが、日本には最初から自動車関税がなくベンツやVWをコストゼロで販売しています。
それをフェアにするのだからEUが自動車関税を撤廃するのは当然で、なんで日本が農業を差し出さねばならないのか?
さらにもっと不愉快なのはEUの農業は補助金漬けであって、フランス産のブドウ農家は所得の9割が政府補助金です。

日本のテレビに出てくる南仏の農家はほとんど働かず、怠けていて高収入ですが、その理由はフランス政府が農家に給料を払っているからです。
これでは日本のテレビが言うように「フランスの農業は人間らしくて素晴らしい」のは当然で、オランダ・イギリス・ドイツなども皆同じです。
日欧EPAでは欧州農業の補助金は議論されず、補助金で生産した農作物を一方的に日本に輸出して良い事になっています。

せっかくアメリカが脱退したTPPにしがみ付いている件と言い、残念ながら安倍首相には「売国奴」という称号を贈らざるを得ない。
問題はアメリカと欧州が農家に配っている補助金なのに、それは議論せず「日本の農家は怠け者だ」などと言うので呆れるしかない。




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世界のニュース トトメス5世

コメより水が高く売れる時代
マスコミが褒める南仏農業は生産性が低いが、政府が給料を払っている


日本の農業は政府から虐待されている

2018年から米の減反補助金(生産補助金)が廃止され、コメ農家を廃業したりコメ生産を辞める農家が多い。
そのせいで低価格米やお握りの値段が上昇しているが、このコメ価格がおかしい。
例えば200g(茶碗大盛り一杯)のご飯はコメだと約87g、5キロ2000円の米だと約35円です。


一方ミネラルウォーター、要するに水はコンビニでは500mL100円が多く、200gあたり約40円になります。
スーパーで買うか大容量のボトルを買えばもっと安いが、特定の条件下ではコメより水の方を高い値段で買っています。
これがドリンクやコーヒーだともっと差が付き、グラムあたりコメの2倍する商品も多い。

はたして「ただの水」にコメと同じ価値があり、ドリンクにはコメより価値があるのでしょうか。
コメ価格が異常に安くなった理由は輸入農産物が低価格だからで、だいたい何でも輸入品のほうが安い。
だが輸入農産物はもともと安いのではなく、各国政府が補助金を出して安くして、日本に売っているとしたらどうでしょうか。

農業改革が叫ばれて久しく、「農家は怠けている」「農業は補助金で保護されている」という声が上がっている。
だがこれらの農業叩きには事実誤認が多く、たとえば日本は世界でもっとも農家への補助金が少ない国です。
アメリカやフランスなど欧州では輸出農産品に50%から90%もの補助金を出して農家の収入になっています。

アメリカの広大なコメ農地を見て日本人は驚愕するが、実は豚の餌など家畜飼料で人間用ではない
人間用の美味しいコメは、農家が手間隙かけて育てるので日本より生産コストが高い


アメリカの人間用農作物は日本より高い

有名なフランスのブドウ産地では、前近代的な方法で生産していて、まるで絵画の世界のような農村風景が残っている。
だが彼らが100年前と同じやり方で農業を続けられているのは、収入の大半を国家が補償しているからで、国家公務員と言っていい。
最近オランダで植物工場が成功して「日本も見習うべきだ」とマスコミが言っていますが、同じように補助金で運営されています。

野菜工場や果物工場の類は日本にもあるが、補助金や優遇制度無しで利益を上げた例は一つも存在しません。
太陽光や原子力で発電した電気で植物を照らして、それで野外の畑より安く出来るなら、世界中が全部植物工場になっています。
欧州農業は徹底的に保護されていて補助金で生産してEU域外に輸出しているので、欧州農業に見習う点などひとつも在りません。

唯一日本が見習うとすれば、手段を選ばず補助金で農業を保護して外国に売りつける、その徹底ぶりでしょう。
欧州とアメリカの農業が政府から保護されているのに対して、日本の農業は政府から虐待されています。
アメリカはジャガイモやトウモロコシ、小麦などを非常に安い価格で生産し輸出するので、アメリカの農業は効率的だと勘違いしている人が居ます。

アメリカで安く生産できるのは豚の餌にするような飼料だけで、ポテトやコーンなら人間用も家畜用も大差ありません。
だがこれが人間用の野菜やコメなどになると、やっぱり政府補助金で生産していて、補助金無しだとコメ価格は日本より高いです。
統計ではアメリカの人間用農作物は、平均して50%が政府補助金に頼っていて、例えば2000円のカリフォルニア米が売られていたら、本当の値段は4000円です。


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世界のニュース トトメス5世 2020年03月18日

日本政府の農業虐待 就業人口、5年で2割減




アメリカの農業が効率的で低コストというのは真っ赤な嘘、ほとんどの農作物で日本よりコストが高い。



アメリカやフランスの農業が近代的で効率が良いという都市伝説は、いい加減終わりにしたい。

実際には欧米の農業には50%から90%の補助金が出ていて、補助金無しだとどんな農作物でも日本より高い。


欧米の補助金で圧迫される日本農業


2015年11月の農業人口調査で前回の2010年と比較して、51万6000人減少し209万人となり、19・8%減少しました。


さらに4年後の2019年農業就業人口は168万人だったので、9年間で260万人から約35%減少しました。


離職者が多かったのと、高齢のため跡継ぎがないまま他界したりしたと考えられる。





残った大半も兼業農家であり農業では生活出来ない、子供を養えないので減少しています。

ところで日本の食料自給率は39%で世界最低水準、金額ベースでは66%なのだが、減少しているのは間違いない。


食料が輸入出来ない有事の際に、お金を食べることはできないので、農水省が主張する「カロリーベース」はある意味では正しい。


カロリーベースは戦前の日本軍や戦後の食糧危機で重視された数値で、国民や兵士を飢えさせないためにカロリーが重要だった。

食料自給率が低い理由は日本の農作物の価格が高く競争力がないからで、アメリカや外国の農作物は安い。


アメリカでは飛行場くらいの広大な田んぼに、飛行機でバラバラっと苗や種を撒いて、秋まで放置して収穫しています。


「アメリカの米は日本の10分の1のコスト」とコメ市場議論で散々テレビ放送されましたが、あれは全部テレビ局の捏造です。

空から種を撒いて放置して10分の1の値段で売っているのは「家畜米」や「工業米」で人間は食べていません。

カリフォルニア米などの人間用の米は、アメリカの価格で、日本で売られている北海道米とかと同じくらいです。


アメリカでは米など多くの農作物に50%以上の補助金を出しているが、日本は補助金ゼロで日米ほぼ同じ価格という事は、実はカリフォルニア米の元々の値段は、北海道米の2倍なのです。

それが米政府が50%の補助金を出し、さらに為替レートが円高になると、カリフォルニア米が国産米より何割か安くなります。


米国は米の国と書くだけあって、米以外の小麦やらトウモロコシやらジャガイモ、牛肉豚肉など、ほとんどの農作物に50%の補助金を出しています。


それでいて「日本は保護貿易で不公正だ」と言って市場解放を迫り、自分は農業補助金で市場を保護しているのです。


日本の農家は甘やかされていると言った自民党政治家

間抜けなことに日本政府と日本マスコミは米政府の言い分を鵜呑みにして、調査もせずに「日本の農産物は高い」と認めてしまいました。

アメリカは酷い国だと思いますが、欧州はもっと酷くて、日本人が好きなフランスのブドウは90%以上が補助金で生産されています。

テレビでよく「南仏やイタリアの農業は人間的で素晴らしい」と褒めているが、それは収入の9割が補助金だからです。


年収50万円しかない農家でもフランスやイタリアでは500万円の補助金が出るので、遊んでいても暮らしていけるのが「南仏プロバンスの農業」なのです。

日本では農家がどんなに懸命に働いても政府は補助金を出さず、それどころが欧米の補助金つき農作物を大量に輸入しています。

これはもはや農業政策ではなく、農業虐待だと言えます。


「日本の農業は生産性が低い」「日本の農作物は価格が高く競争力が無い」というのは常識として学者や政治家まで言っています。

だが「価格」に補助金を足して「本当の価格」を比較すると、実は日本の農作物は先進国で最も安く、最も生産性が高いのです。

カリフォルニア米は補助金なしだと魚沼産コシヒカリより高くて不味いので、競争力なんか全くありません。


小麦やトウモロコシやじゃガイモも同様で、補助金を取っ払うと日本の国産品の方が安い場合が多いのです。

さらに日本政府は自由貿易だと言ってTPPなどで「関税を撤廃しよう」と言っています。


安倍首相はアメリカやフランスの工作員なんじゃないかと思うほど農業政策が酷いです。


小泉進次郎元自民党農林部会長は「日本の農家は甘やかされているので補助金を廃止したい」と言ってマスコミが大絶賛していました。


こんなのが「総理にしたい人」1位なので、結局日本国民がバカだから日本の農業が衰退したのです。


マスコミが絶賛する南仏プロヴァンスの農家、赤字で農業をやって生活費全額を国が支給している「公務員」です。



用水路より補助金を出す必要

アメリカが50%補助金を出すなら、アメリカと競合する農作物では日本も50%補助金を出すのが当然です。

そのための予算は不要な用水路を作りまくっている農水省の予算から引っ張れば良いのです。

アメリカの農業予算は年間10兆円以上だが、アメリカの農業生産額は17兆円に過ぎないので、産業として完全に赤字です。


日本は農業生産額約7兆円で農業予算3兆円なので比率としてはそれほど変わらないが、農水省が予算を使うのは「用水路」だけなのです。

日本中に用水路を作りまくって子供や老人を転落させているくせに、農家への補助金は1円も出していない。


これが日本では農業で食えない原因で、アメリカの農家が大儲けしている理由です。

メンテ

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これから食糧危機の時代が来る ( No.1 )
日時: 2020/05/04 10:27
名前: 777 ID:QACYHW3c



これから食糧危機の時代が来る


食糧危機への鈍い関心 2020年05月01日
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1108.html


 ホットケーキ粉が品薄? 菅氏「備蓄に不足ない」


 菅義偉官房長官は1日午前の記者会見で、記者からホットケーキの粉など小麦粉を使った食品が品薄になり、高値で転売されていると問われ、「一部品薄になっていることは承知している」とし、「原料の小麦粉は国内備蓄もあり、不足はしていない」と述べた。

 新型コロナウイルス感染拡大のなか、マスクやトイレットペーパー、消毒用アルコールなどが品薄になり、高値で転売される事態も起こっている。

 菅氏は、「農林水産省から(小麦粉を使った食品の)製造メーカーに要請し、連休中もフル稼働で生産供給が行われていると聞いている。皆さまには落ち着いた購買行動をお願いしたい」と呼びかけた。
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 引用以上

 バッタ大発生にコロナ追い打ち 現実味帯びる“食料危機”


 「食料品を入手できるかとの懸念から、輸出制限の動きが出てきて国際市場で食料品の不足が生じかねない」

 新型コロナウイルスの感染が広がる3月末、国連食糧農業機関(FAO)、世界貿易機関(WTO)、世界保健機関(WHO)の事務局長たちが異例の共同声明を発した。FAOの屈冬玉事務局長は「世界の食料供給網の存続が極めて重要」と強調した。

 コロナ問題が危機感を強めさせたわけだが、サバクトビバッタの大量発生による被害、アフリカ豚熱(豚コレラ)の感染拡大が複合的に広がっていることも背景だ。

 資源・食糧問題研究所の柴田明夫代表は「新型コロナ、豚コレラ、温暖化による異常気象が線でつながりつつある」と指摘する。

 柴田さんによれば、主要な食料については国内供給を優先しようと、輸出を当面、規制する動きが出てきている。ロシアが小麦や大麦に、ベトナムがコメに輸出枠を設けるなど一部の国が輸出枠を設定。コメ、小麦、トウモロコシは世界の在庫の約6割を中国が占めるだけに、「生産量は潤沢だが、中国を除いた国際市場は安心できるレベルではない」という。

 FAOの食料価格指数は昨年12月、3カ月連続で上昇して高い水準となった。今年に入って落ち着いていたものの、移動制限・鎖国で農業現場の労働力が確保しにくいなど、コロナ問題によって再び価格が上昇しかねない状況だ。

 アフリカ豚コレラも懸念材料だ。豚が感染する伝染病で有効なワクチンや治療法がなく、致死率が高い。アフリカで広がるだけでなく、ロシアやアジア諸国でも発生が確認されている。

 さらに最近、バッタが大量発生し、異常気象との関連が疑われている。大量のバッタが東アフリカからアジア諸国に侵入し、各国で農作物に大きな被害をもたらしている。

 輸出規制の動きを国はどうみているのか。農林水産省食料安全保障室の担当者はこう話す。

「輸出しないと言っているわけでなく、国内需給安定のためなどで輸出枠を設定したもの。日本が直接輸入している国ではありません。日本はコメを自給できますし、米国は穀物を順調に輸出しています。いまのところ心配の必要はありません」
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引用以上

 すでに、食糧危機が迫っている事態について、何回も書いた。
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1084.html

 食料不足の予感
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1071.html

 アンポンカンは、公式会見で「食糧危機」について否定的な談話ばかり出しているが、日本の食料自給率は、公称37%、実質は、もっと低いのではないかという声が大きい。
 理由は、農村部の高齢化、過疎化と、農業を受け継ぐ若者たちが圧倒的に少ないことである。


 上のリンクでは、食料食材の多様化が原因としてあげられているが、問題の本質は、主食である米麦の「食料安全保障」の観点からの安定供給体制の構築を自民党政権が拒否していることである。
 自民党安倍政権の政策の基本は、カネになる輸出産業の利権と引き換えに、食料安全保障を無視して、国内の農業生産者の利益構造を破壊することだ。

 TPPが、もっとも良い例で、国内の第一次産業生産物守るための関税を撤廃し、外国の安価な木材・海産物・農産物を、そのままの価格で国内に供給することで、日本国内の第一次産業生産者が価格競争力を失って、生産を放棄せざるをえないように追い込んでいる。

 同時に、「地方を守るためのインフラ」、交通網を競争原理に委ねて、事実上、日本の過疎地からバスや鉄道路線を撤廃し、過疎地の交通を奪うという愚か極まりない政策を実行している。
 また、「地方の足」として大きな地位を築いてきた「軽自動車」について、税金を大幅に上げて、世界有数の貧しい金額しか出していない国民年金生活者から手足となる車を実質的に奪うという「地方イジメ」に等しい犯罪的政策を行っている。

 それだけではない。地方の農家から、種苗自家採種権を奪うという途方もない悪政を今国会で可決しようとしている。


 さらに、山村を守ってきた林野庁の財産である、国有林を外国を含む事業者に伐採権を売り渡し、伐採後の修復植樹義務さえ撤廃してしまった。


 こんなことをさせれば、ただでさえ、異常気象により苛酷な環境に置かれている山村の環境は、絶え間のない山岳崩壊に晒され、山岳地域に人が住むことさえできなくなってしまうのだ。 
 もう、ここまでゆくと、自民党安倍政権は、地方破壊、農業破壊の犯罪政権であり、日本の未来を真剣に考えるなら、ただちに安倍支持の自民党員を逮捕して、牢獄に送り込まねばならない。

 アンポンカンが「十分に足りている」とする政府食料備蓄は、以下の通り。


 米が100万トン、一人平均、日300gを食べると仮定すると、約33億食(日)分なので、1.3億人が、これを食べると、わずか一か月分である。
 小麦が2.3ヶ月分というから、併せて3ヶ月もつかどうか?
 まあ、食糧危機勃発当初は、スパや缶詰、インスタント食品などの在庫もあるだろうから、それほど慌てる数字ではないのだが、問題は、食料危機が長期化した場合だ。

 かつて、1993年に記録的な冷害(ピナツボ噴火)が起きたときは、日本中の米作が不作になり、政府は慌ててタイ米を緊急輸入したが、吉野家の牛丼が、ずいぶんまずくなった記憶がある。
 ところが、今回は、世界有数の米生産国であるタイやベトナムが販売制限をかける可能性が濃厚である。


 これほどの事態になっているのに、アンポンカンは、まだ「十分な備蓄」と言い切れるのか?
 もしも、食糧危機が長引き、今秋の主食生産に障害が出たなら、食料輸入国である日本は、深刻な事態に追い込まれる。

 すでに何度も書いてきたように、これからドイツ銀行による、CLO・CDSの巨大すぎる破綻が押し寄せてくる。
 ロスチャイルド(ドイツ銀もゴールドマンサックスもモルガンSも、FRBもBISも、すべて背後霊はロスチャイルド)
 ロスチャイルドに操られたFRBは、こうしたゴミ債権を100兆円も買い取ることを公表したが、これで救済されるのは、あくまでもロスチャイルド系投資銀行だけだ。

 CLO・CDSの元本不補償ゴミクズ債権を買いあさった農林中金・ゆうちょ銀・三菱UFJなどは、もちろん救済されないし、何せ、100兆円という金額は、7500兆円という地球上の実態経済に匹敵する破綻総額からは焼け石に水でしかない。
 この連鎖崩壊が始まれば、ゴールドマンサックスに欺されて、こうしたゴミ債権に手を出した日本国内の、地銀なども多数倒産を免れないだろう。
 まったく、リーマンショックの規模を超拡大した再現になってしまう。

 そもそも、サブプライムローンと同じ、こうしたインチキ債権を売り歩いたゴールドマンサックスは、根っからの詐欺企業である。
 その手口は、カネのありそうな、孫正義や柳井正の息子、娘をゴールドマンサックスの社員に仕立て、親子の情を利用して詐欺案件を売りつける。これによって孫正義は、まさに倒産の危機に追い込まれ、次は柳井正の番だ。

 凄まじい金融崩壊がやってくる。この規模は、リーマンショックの100倍と評価する声が多い。
 何が起きるかというと、このときのためにBIS銀行(中央銀行だがFRBと同じユダヤ私的企業)は、世界の金融にBIS法をかぶせてきた。
 自己資本比率を低下させると、金融業務ができなくなり、とりわけ国際為替に大きな影響を引き起こすように仕組んである。

 このため、食料の輸出入を管掌する銀行の自己資本が毀損すると、貿易決済が不可能になるわけだ。とりわけ、国際貿易の主役である、船舶燃料決済もできないので、貨物船が世界の海で漂流することになり、もちろん日本は食料輸入が不可能になる。

 この危機は、蝗害やコロナ禍による生産障害からの食糧危機どころではない。世界の貿易が、事実上停止してしまう可能性が強く、そうなれば、食料輸入に頼った日本は、どうなるか? 容易に想像がつくだろう。

 だから、私は、何度も、かなり多めの備蓄を勧めてきた。しかし、これまで備蓄経験の少ない人は、ピントの外れた備蓄をしてしまっている可能性があり、至急、是正を勧めたい。
 どういうことかというと、例えば、白米を何ヶ月分も購入するのは間違っている。
 米は、ノシメマダラメイガやコクゾウムシなどの害虫がつきやすく、ビニール袋を食い破って侵入してくるし、何よりも酸化してまずくなる。
 最後には粉末にしてパンにでもしないと口に入らなくなる。

 だから、主食米の備蓄は、玄米真空パックに限る、これなら数年間は大丈夫で、圧力鍋や、精米機を使って美味しく食べられる。
 それから、副食は缶詰だ。賞味期限が5年になっていたって、10年は大丈夫。むしろ、魚などは10年缶詰の方がうまい。ただし膨らんだものは廃棄する必要がある。
 だいたい、数ヶ月分は備蓄した方がいい。私は一人暮らしだが、今のところ40Kg玄米を備蓄している。
 あとは味噌が、やはり非常に良い。

 さらに、畑には、たくさんのジャガイモを植えていて、6月中旬の収穫後は、そのままサツマイモを植える予定でいる。
 今年は、寒冷紗のおかげで、それほど春先の遅霜の影響を受けずにすんでいる。

 全部合わせれば、7月頃から顕著な食糧危機が始まっても、たぶん年内は大丈夫だろう。
 現在、食料がジワジワと高騰していることに気づいていると思うが、野菜類は、確かに「寒い春」の影響で、収穫が遅れていることが高騰の理由なのだが、他の食料は、中国などが大規模に買い占めていることが原因になっている可能性がある。
 中国は、建前上、一年分の穀物備蓄があると発表しているが、実際には、地方幹部が売り飛ばしてしまい、どこの倉庫も空っぽで、査察が入ると放火してしまうとの情報がある。

 資本主義の論理で、日本にどれほど備蓄があっても、中国のような国が高値で買い付ければ、誰も気づかないうちに、食料が流出してしまう可能性が強い。
 日本の備蓄も、あまり当てにしない方が良さそうだ。知らないうちに消えていたということになりかねないのだ。



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コロナ禍が炙り出す食の脆弱性と処方箋〜ショック・ドクトリンは許されない〜 東京大学教授・鈴木宣弘 2020年5月2日


はじめに

 新型肺炎の世界的蔓延への対処策で、物流(サプライ・チェーン)の寸断や人の移動の停止が行われ、それが食料生産・供給を減少させ、買い急ぎや輸出規制につながり、それらによる一層の価格高騰が起きて食料危機になることが懸念されている。日本の食料自給率は37%、我々の体を動かすエネルギーの63%を海外に依存している。輸入がストップしたら、命の危険にさらされかねない。

 輸出規制は簡単に起こりうるということが、今回も明白になった。FAO・WHO・WTOは共同で、輸出規制の抑制を要請した。しかし、輸出規制は国民の命を守る措置であり、抑制は困難である。かつ、3国際機関は、いっそうの食料貿易自由化も求めている。自由化しすぎて輸出規制も起こりやすくなり、自給率が下がって輸出規制に耐えられなくなっているのに、もっと自由化しろ、とは論理破綻も甚だしい。コロナ・ショックに乗じた「火事場泥棒」的ショック・ドクトリン(災禍に便乗した規制緩和の加速)であり、看過できない。
 過度の自由化への反省と各国の食料自給率向上こそが解決の処方箋である。

輸出規制の抑制はナンセンス
 〜自給率向上策とともに国民を守る正当な行為

 すでに、小麦の大輸出国ロシア、ウクライナ、コメの大輸出国ベトナム、インドなどが輸出規制に動き出している。輸出規制は簡単に起こりつつある。これを受けて、4月1日、FAO・WHO・WTOの事務局長が連名で共同声明を出し、輸出規制の抑制を求めた。しかし、これは無理だ。

 2008年の食料危機に際しても、筆者は指摘した。「輸出規制を規制すればよいだけだ」との能天気な見解もあるが、国際ルールに、かりに何らかの条項ができたとしても、いざというときに自国民の食料をさておいて海外に供給してくれる国があるとは思えない。もしあったとすれば、むしろその方がおかしい。

 食料確保は、国家の最も基本的な責務だ。同様に、最低限の食料自給率を維持するための措置も、当然のことであり、他国から非難されるべきものではない。(鈴木宣弘・木下順子『新しい農業政策の方向性〜現場が創る農政』全国農業会議所、2010年など参照)

原因は自由化なのに解決策は自由化だと言うのは狂っている

 しかも、FAO・WHO・WTOのトップの共同声明では、九州大学の磯田教授が指摘しているとおり、食料貿易を可能な限り自由にすることの重要性も述べている。輸出規制の根本原因は貿易自由化の進展なのに、解決策は自由貿易だというのは狂っている。2008年の食料危機の経験から何も学んでいない、情けない提言である。

 2008年の食料危機、輸出規制について、筆者は次のように解説した【図も参照】。

 米国は、自国の農業保護(輸出補助金)は温存しつつ、「安く売ってあげるから非効率な農業はやめたほうがよい」といって世界の農産物貿易自由化を進めて、安価な輸出で他国の農業を縮小させてきた。それによって、基礎食料の生産国が減り、米国等の少数国に依存する市場構造になった。そのため、需給にショックが生じると価格が上がりやすく、それを見て高値期待から投機マネーが入りやすく、不安心理から輸出規制が起きやすくなり、価格高騰が増幅されやすくなってきたこと、高くて買えないどころか、お金を出しても買えなくなってしまったことが今回の危機を大きくしたという事実である。つまり、米国の食料貿易自由化戦略の結果として今回の危機は発生し、増幅されたのである。


 米国などが主導する貿易自由化の進展が、少数の輸出国への依存を強め、価格高騰を増幅し、食料安全保障に不安を生じさせると考えると、「2008年のような国際的な食料価格高騰が起きるのは、農産物の貿易量が小さいからであり、貿易自由化を徹底して、貿易量を増やすことが食料価格の安定化と食料安全保障につながる」という見解には無理がある。(鈴木宣弘『食の戦争』文春新書、2013年参照)

 ハイチ、エルサルバドル、フィリピンで2008年に何が起こったか。コメの在庫は世界的には十分あったが、不安心理で各国がコメを売ってくれなくなったから、お金を出してもコメが買えなくてハイチなどでは死者が出た。米国に強要されてコメの関税を極端に低くしてしまっていたため、輸入すればいいと思っていたら、こういう事態になった。原因は貿易自由化にある。

正しい処方箋は各国の食料自給率向上

 コロナ・ショックにおいても、またしても、自由貿易が原因なのに、うまくいかないのは貿易自由化が足りないのだ、というショック・ドクトリン(人々の苦しみにつけ込んで規制緩和を加速して自分たちが儲ける)のような議論になってしまっているのは、まさにショックである。

 貿易自由化も含めた徹底した規制緩和を強要して途上国農村の貧困を増幅させて、グローバル企業が儲け、貧困が改善しないのは規制緩和が足りないせいだ、もっと徹底した規制緩和をすべきだ、と主張しているのと同じである。

 我々は、このような一部の利益のために農民、市民、国民が犠牲になる経済社会構造から脱却しなくてはならない。食料の自由貿易は見直し、食料自給率低下に本当に歯止めをかけないといけない瀬戸際に来ていることを、もう一度思い知らされているのが今である。

畳みかける貿易自由化と規制緩和にストップを


日米貿易協定(FTA)を合意した日米首脳(昨年9月)
 TPP11、日EU、日米協定と畳みかける貿易自由化が、危機に弱い社会経済構造を作り出した元凶であると反省し、特に、米国からの一層の要求を受け入れていく日米交渉の第2弾はストップすべきである。

 食料だけではない。医療も、米国は日本に対して米国型の民間保険の導入、営利病院の進出を追求し続けている。米国では、今回、無保険で病院から拒否された人、高額の治療費が払えず、病院に行けない人が続出した。こんな仕組みを強要されたら大変であることはコロナ危機で実感された。

 国内的には、一部の企業的経営、あるいは、オトモダチ企業に農業をやってもらえばいいかのように、既存農家からビジネスを引き剥がすような法律もどんどん成立させてしまった。

 「国家私物化特区」でH県Y市の農地を買収したのも、森林の2法で私有林・国有林を盗伐して(植林義務なし)バイオマス発電するのも、漁業法改悪で人の財産権を没収して洋上風力発電に参入するのも、S県H市の水道事業を「食い逃げ」する外国企業グループに入っているのも、MTNコンビ企業である。有能なMTNは農・林・水(水道も含む)すべてを「制覇」しつつある。

 一連の種子法廃止→農業競争力強化支援法8条4項→種苗法改定を活用して、公共の種をやめてもらい→それをもらい→その権利を強化してもらうという流れで、種を独占し、それを買わないと生産・消費ができないようにしようとするグローバル種子企業が南米などで展開してきたのと同じ思惑が、企業→米国政権→日本政権への指令の形で「上の声」となっている可能性も指摘されている。

 すでに、メガ・ギガファームが生産拡大しても、廃業する農家の生産をカバーしきれず、総生産が減少する局面に突入している。今後、「今だけ、金だけ、自分だけ」のオトモダチ企業が儲かっても、多くの家族農業経営がこれ以上潰れたら、国民に安全・安心な食料を、量的にも質的にも安定的に確保することは到底できない。

種や労働力も考慮した自給率議論の必要性

 今回のコロナ・ショックは、自給率向上のための課題の議論にも波紋を投げかけた。日本農業が海外の研修生に支えられている現実、その方々の来日がストップすることが野菜などを中心に農業生産を大きく減少させる危険が今回炙り出された。メキシコ(米国西海岸)、カリブ諸国(米国東海岸)、アフリカ諸国(EU)などからの労働力に大きく依存する欧米ではもっと深刻である。

 折しも、新しい基本計画で出された食料国産率(鶏卵の国産率は96%だが飼料自給率を考慮すると自給率は12%)の議論とも絡み、生産要素をどこまで考慮した自給率を考えるかがクローズアップされたところである。例えば、種子の9割が外国の圃場で生産されていることを考慮すると、自給率80%と思っていた野菜も、種まで遡ると自給率は8%(0.8%×0.1)となってしまう。同様に、農業労働力の海外依存度を考慮した自給率も考える必要が出てくる(九州大学・磯田教授)。

 海外研修生の件は、その身分や待遇のあり方を含め、多くの課題を投げかけている。一時的な「出稼ぎ」的な受入れでなく、教育・医療・その他の社会福祉を含む待遇を充実させ、家族とともに長期に日本に滞在してもらえるような受入れ体制の検討も必要であろう。また、フランス、ドイツなどEU諸国では、政府がマッチングサイトを運営して、国民への「援農」の呼びかけを強化している(北海道大学・東山教授)。日本でも、こうした対応が国全体としても、各地域でも必要になっている。


水産業界の技能実習生
和牛商品券の波紋〜コロナ・ショックは追い打ち

 もう一つ波紋を広げたことがあった。
 コロナ・ショックによる外食需要などの激減で和牛やまぐろの在庫が積み上がったので、経済対策の一環として「和牛券」や「お魚券」が提案されたが、それが報道されるやいなや、それだけがクローズアップされ、世論を「炎上」させてしまった。

 全国民が大変なときに贅沢品に近い特定の分野だけの消費にしか使えない商品券を出すとは利権で結びついた族議員と業界の横暴だという非難だ。苦しむ農水産業界を何とか救いたい思いが、大きな非難の的にされるという極めて残念なことになってしまった。

 長年、日本の農家は農業を生贄にして自動車などの利益を増やそうとする意図的な農業悪玉論に苦しめられ、我々はその誤解を解こうと客観的なデータ発信に尽力してきたが、これでは、やはり農水産業は利権で過保護に守られているのだという誤解を増幅してしまう。努力が水の泡だ。

 過保護どころか、農林漁家からビジネスを引き剥がす法律が立て続けに成立し、かたや畳みかける貿易自由化とで、いま日本の農林水産業界は苦しめられている。直近では、日米貿易協定が発効するや、1月だけで米国からの牛肉輸入が1.5倍になるなど、輸入牛肉の想定以上の増加で国産が押しやられている。

 コロナ禍の影響の前に、こうした打撃が積み重なり、そこにコロナ禍が上乗せされたことを忘れてはならない。

 消費者を支援する形で生産者も支援するのは有効な手段だ。だが、このタイミングで、特定分野が優遇されている誤解を与えたら、国民理解醸成に完全に逆効果である。

 米国でも農業予算の64%も食品購入カードの支給で一定所得以下の食費支援に使っている。米国は価格低下時の農家への差額補填システムも充実している。生産・消費の両面から徹底的に農家を支えている。米国は、今回も、追加的に2兆円規模の食肉・乳製品の買い上げ、農家の所得補填などを打ち出した。


 日本の牛肉農家の所得の30%程度が補助金なのに対してフランスでは180%前後、赤字(肥料・農薬などの支払いに足りない分)もすべて税金で補填している。農業全体でも、日本の農家の所得の30%程度が補助金なのに対して、英仏が90%以上、スイスではほぼ100%、日本の水産にいたっては所得に占める補助金は2割に満たない。諸外国に比べたら極めて保護されていない【表参照】。

 「所得のほとんどが税金でまかなわれているのが産業といえるか」と思われるかもしれないが、命を守り、環境を守り、地域を守り、国土・国境を守っている産業を国民全体で支えるのは欧米では当たり前なのである。それが当たり前でないのが日本である。

 世界的にも最も自力で競争しているのが日本の農林漁家。牛肉券の想いはわかるが、過保護と誤解され、国民を敵に回したら元も子もない。何とか、これを農林水産業への正しい国民理解醸成の再構築の機会に反転させなくてはならない。

量だけでない、質の安全保障も

 米国産の輸入牛肉からはエストロゲンが600倍も検出されたこともある。エストロゲンは乳がんを増殖する因子として知られる。米国でもホルモン・フリー牛肉が国内需要の主流となり、オーストラリアは日本にはホルモン牛肉、禁止されているEUにはホルモン・フリー牛肉を輸出している。つまり、米国やオーストラリアから危ないホルモン牛肉が輸入規制の緩い日本に選択的に仕向けられている。


 農民連の分析センターが調べたら、ほぼすべての食パンから発がん性のある除草剤が検出された。国産、十勝産、有機小麦のパンからは検出されていない。輸入小麦には、日本で禁止されている収穫後農薬の防カビ剤(米国がかけるのは「食品添加物」と日本が分類してあげている)も輸送時に振りかけられている。米国農家は「これは日本人が食べるからいいのだ」と言っていたという。トウモロコシ、大豆の遺伝子組み換えの不安だけではない。日本人は、世界で一番、遺伝子組み換え、除草剤の残留、防カビ剤の残留の不安にさらされている。

 米国では乳牛にも成長ホルモンを注射する。米国内では消費者運動が起きて、大手乳業などがホルモン・フリー宣言をした。やはり、危ない乳製品は日本向けになっている。国産シフトを早急に進めないと、自分の命が守れない。さらに、輸入依存を強めて、こんな危機になったら、お金を出しても、その危ない食料さえ、手に入らないかもしれない。

 もう一度、確認しよう。成長ホルモン、除草剤、防カビ剤など発がんリスクがある食料が、基準の緩い日本人を標的に入ってきている。国産には、成長ホルモンも、除草剤も、防カビ剤も入っていない。早く国産シフトを進めないと、量的にも、かつ質的にも、食の安全保障が保てない。つまり、「国産は高くて」という人には、安全保障のコストを考えたら「国産こそ安いんだ」ということを認識してもらいたい。

 現時点で、小麦、大豆、とうもろこしなどの国際相場に大きな上昇はない。コメはかなり上昇している。コメの輸入依存度が大きい途上国には2008年の危機の再来が頭をよぎる。日本は、今もコメは過剰気味なので、かりに小麦などが今後逼迫しても、当面はコメで凌ぎ、いざとなれば、農水省の不測の事態対応にもあるように、もっとも増産しやすいさつまいもを校庭やゴルフ場にも植えるといった措置が選択肢となる。しかし、これでは「戦時中」になってしまう。

自分たちの命と食を守ろうという機運


牛舎でエサを食べる乳牛(北海道)
 現時点で、日本国内で顕在化している影響は「まだら模様」である。業務用野菜の中国からの輸入減少、家庭内食の増加による小売店及び生協経由での野菜需要の増加で、野菜需要は増加し、特に、生協を通じた購入の増加は、有機野菜などの価格の高い野菜への需要の増加となって表れている。

 一方、中国からの海外研修生の減少による作付け減少などの要因で生産は伸びず、価格が上昇している。野菜の生産が追いつかなくなっている。農家の人手が足りないから、消費者も近所の農家に出向いて一緒につくるくらいの産消連携が必要になっている。

 牛乳、乳製品などは、外食や給食需要の減少で在庫が増え、生乳の廃棄の懸念すら出ており、農水省も先頭に立って、消費を呼びかけている。牛肉は、ここにきて、海外産が敬遠され、国産が伸びているとの情報もある。

 ネットなどのコメントでも、これを機に生産者とともに自分たちの食と暮らしを守っていこうという機運が高まってきていることがうかがえる。
 それが購買行動にも表れてきているとしたら、明るい兆しである。

 「戦後初めてであろうこのような国難の時だからこそ、本当に我が国を支えている第一次産業の重大さや自国で生産したものを食べることができるという有り難さ、そして農家の底力をすごく感じます。私事ですみませんが、父や母が一生懸命汗を流し愛情込めて作ってくれたお米、野菜、肉、卵で育ちました。世界一美味しかったです。亡くなってしまった今になって、もっと食べたかったなと本当に思います。農家の方々、それに携わるすべての方々、コロナウイルスに負けず、体に気をつけて頑張って下さい! よろしくお願いいたします。」

 「今の我が国は、エネルギーも食糧も海外頼みでは、首根っこを押さえられているも同然。我が国のように両方海外に多くを依存している先進国はないのでは。このコロナ問題をいい機会にして、エネルギー、食糧、工業部品等の生産のあり方を時間をかけてでも見直す必要が更に深まったと考える。未知のウイルス・細菌は、益々人類の脅威となるのは間違いないし、その感染スピードは更に増して行く。その時にエネルギー、食糧が海外頼みでは、心もとない。」

 「農家は日本の宝です。政権は効率や貿易のカードとしてどんどん食料自給率を下げていますが、コロナが長引けば食料の輸入が減って食べ物もなくなるのではと不安です。」

 「私達を支えている第一次産業。厳しい今だからこそ基本に立ち返る事を考える良い機会。何不自由なく過ごせているのも農家さんのお陰です。本当にお陰様と有り難う。」

 「国内の農家を守ってこそ、日本の家庭は守られます。農民の作った食べ物を食べて人間は生きている。農民が人間を生かしている。農民の生活を保障すると人間の命も保証できる。今は農民の生活が保障されていない。」

 厳しいコロナ禍の中で、このような機運が高まっている今こそ、安全・安心な国産の食を支え、国民の命を守る生産から消費までの強固なネットワークを確立する機会にしなくてはならない。

 農家は、自分達こそが国民の命を守ってきたし、これからも守るとの自覚と誇りと覚悟を持ち、そのことをもっと明確に伝え、消費者との双方向ネットワークを強化して、安くても不安な食料の侵入を排除し、自身の経営と地域の暮らしと国民の命を守らねばならない。消費者は、それに応えてほしい。それこそが強い農林水産業である。

 特に、消費者が単なる消費者でなく、より直接的に生産にも関与するようなネットワークの強化が今こそ求められてきている。世界で最も有機農業が盛んなオーストリアのPenker教授の「生産者と消費者はCSA(産消提携)では同じ意思決定主体ゆえ、分けて考える必要はない」という言葉には重みがある。全国各地域で、行政・協同組合・市民グループ・関連産業などが協力して、住民が一層直接的に地域の食料生産に関与して、生産者と一体的に地域の食を支えるシステムづくりを強化したいところである。

 政策的には、慌てて緊急対策ではなく、危機で農家や中小事業者や労働者が大変になったら、最低限の収入が十分に補填される仕組みが機能して確実に発動されるよう、普段からシステムに組み込んでおく。国民の命と暮らしを守れる安全弁=セーフティネットのある、危機に強い社会システムの構築が急がれる。危機になって慌てても危機は乗り切れない。

アジア、世界との共生に向けて

 今回のコロナ・ショックは、世界の人種的偏見もクローズアップさせた。アジアの人々が欧米で不当な扱いを受けるケースが増えたことは残念だ。逆に、アジアの人々の間に助け合い、感謝し合う連帯の感情が強まった側面もある。

 「山川異域、風月同天」(山河は違えど、天空には同じ風が吹いて同じ月を見て、皆つながっている)

 この機会を、日本の盲目的・思考停止的な対米従属姿勢を考え直す機会にし、アジアの人々が、そして、世界の人々が、もっとお互いを尊重し合える関係強化の機会にしたいと思う。対米従属を批判するだけでは先が見えない。それに代わるビジョン、世界の社会経済システムについての将来構想が具体的に示されなくてはならない。

 筆者が参加した多くのFTAの事前交渉でも、米国に対しては「スネ夫」の日本がアジア諸国には「ジャイアン」よろしく自動車関税の撤廃を強硬に迫り、産業協力は拒否し、「自己利益と収奪しか頭にない日本はアジアをリードする先進国としての自覚がない」と批判されるのを情けなく見てきた。

 まず、日本、中国、韓国などのアジアのすべての国々が一緒になって、アジアの国々の間でTPP型の収奪的協定ではなく、お互いに助け合って共に発展できるような互恵的で柔軟な経済連携ルールをつくる。

 農業の面でいえば、アジアの国々には小規模で分散した水田農業が中心であるという共通性がある。そういう共通性の下で、多様な農業がちゃんと生き残って、発展できるようなルールというものを私たちが提案しなくてはいけない。

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すずき・のぶひろ 1958年三重県生まれ。東京大学農学部卒業。農学博士。農林水産省、九州大学教授を経て、2006年より東京大学教授。専門は農業経済学。日韓、日チリ、日モンゴル、日中韓、日コロンビアFTA産官学共同研究会委員などを歴任。『岩盤規制の大義』(農文協)、『悪夢の食卓 TPP批准・農協解体がもたらす未来』(KADOKAWA)、『亡国の漁業権開放 資源・地域・国境の崩壊』(筑波書房ブックレット・暮らしのなかの食と農)など著書多数。
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