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食べる話 |
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外国から日本旅行に来ていた夫婦と話していたら、日本のテレビ番組は食べる番組が多いような気がする、と言う。 なるほど、確かに地方の旅館などへタレントが行き、そこで名物料理をご馳走になる、有名レストランで自慢料理を食べる。 ドラマのなかにも食事のシーンは多い。 彼らが日本でテレビを見ながら最初に覚えた言葉は 「おいしい」 だと言っていた。
気になっていた事だが、それ以上に食事のマナーと言うか食べ方がなんとなく下品と言うか、野蛮に見える。 ステーキを大きく切り取り、それを一口で食べる、などはヨーロッパでは決してしない。 口の中がお肉で一杯、と言うような食べ方ではなく、せいぜい2センチ位に切り、食べる。 日本人はそんな食べ方では食べた気がしないのかも知れないが。 箸の持ち方も、使い方もまともに使えるタレントが少ないのも驚きだ。 今では家庭で教えないのだろうか。 それこそ外人の方がきちんとした、まともな使い方を知っている。 これこそキチンと使ってもらわないと、料理が下に落ちてしまわないかと、他人事でも心配になってしまう。 食いしん坊!万歳と言う番組の現在の食いしん坊はテニスのプロだった松岡修造だが、彼の食べ方はまさに下品そのものだ。 大きな舌を出して食べる様は見ていて気持ちが悪い。 どうしてあんなに舌を出さなくては食べられないのか、不思議でならない。 昔の映画で、フランスの俳優ジャン ギャバンが小さく切った肉片をとても早く咀嚼しているシーンがあったが、いつ話し掛けられても返事が出来るくらいの大きさが最適なようだ。 話をしながら食べると言うのは、日本の礼儀には反するようだが、ヨーロッパでは逆に話しながらゆっくりと食べるのが礼儀だ。 日本人に限らず東洋では、おかずとご飯を口の中で混ぜて、かなりの量が同時に口いっぱいになるような食べ方が一般だが、ヨーロッパでは違う。 一品づつ口に入れ、間にパンを食べるのが普通だ。 肉や魚と同時に付け合せを食べる事はあるが、量は多くない。 日本食ではご飯のせいか口の中がべたつくので、味噌汁やお吸い物が必要になるが、パンはほとんどべたつかないのでスープは別になっている。 日本人はスープとパンの習慣が無いので一生懸命連続してスープを飲むが、ヨーロッパではその様な食べ方はしない。 スープは1、2杯飲んでパンを食べ、2、3杯飲んではパンを食べるような飲み方です。 また、スプーンはたてて飲むと音がしません。 たてとは先の方を口に向けて飲むと言う事です。 横から飲むとどうしても音がして、下品に思われます。 アメリカにはマナーと言われるようなものは無いのでかなり自由だ。 食事とコカコーラと言うのはヨーロッパではあまり見かけない。 コーヒーも食後、と決まっている、がアメリカでは食事と同時にコーヒーと言うのは特に珍しい事ではない。 ハンバーグを食べる時のように、肉、レタス、トマト、ピクルスなどを口の中で色々な食材を混ぜて食べる、と言うような食事はヨーロッパでは少なく、唯一イタリアのピザがなんとなく似ている。 1975年にエリザベス女王が来日する事になり、晩餐会に招かれた財界、政界のお歴々に対してイギリス式のマナーを教授する食事会があった。 そこで食事中に話をする場合は食べ物を飲み込んで、ナフキンで口を拭き、おもむろに話すこと、ナイフを持ったまま話をしない事、音を立てない事等々細かく指導されたそうです。 しかし、本番の晩餐会ではエリザベス女王みずからによってことごとく覆された。 女王が食べながら大きな声で話し、話す前に口など拭かず、教官から決してしてはいけません、と言われたコーヒーカップを持ったまま話しかけたり、コーヒーカップをソーサーに置く時、カチャンと音を立てたり、かなり自由に振舞っていたそうだ。 後日財界人の集まりで、マナーを教えた教官はどこでそんなマナーおぼえたのだろう、と皆で笑ったと言う。 柿の種はビールのつまみでピーナッツと一緒に食べると美味しいのだが、その割合はピーナッツ1個につき柿の種が4個か5個位が丁度良いと思うのだが、外人に出すと一緒に食べずに一個ずつ食べる。 同時に食べるように教えても数個を同時に食べる事には抵抗があるようだ。 柿の種の量に較べるとピーナッツの方が量が少ないので交互に食べると、最後は柿の種ばかりになってしまう。 ソフトクリームでも食べ方が違う。 日本人はかじるように食べるが、外人はひたすらなめる。 当然、長時間なめる事になる。 彼らにはかじるような食べ方は出来ないようだ。 スプーンで取るようなタイプのアイスクリームでも多くの外人がそのスプーンのアイスクリームをなめている。 パクリと食べてしまうのは惜しいのかもしれない。 難しいのはスパゲッティだ。 イタリア人は実に上手にホークに巻き取って食べる。 一緒に食事しながら観察をして、真似してみたが上手くいかない。 食べ方が下手なために何本ものネクタイを駄目にしてしまった。 だいたいネクタイなどして食べるようなものではないのかも知れない。 スパゲッティを巻く時のホークの持ち方は立てないで、横にして丁度つかむような持ち方だ。 つまり小指でホークの下の部分を抑え、人差し指と親指でクルクル廻すとソースが飛ばないし、上手に巻けるようだ。 イタリア人が食べていた本場の食べ方です。 試してみてください。 日本に来た外人が最初にとまどうのはソースや醤油などや唐辛子、洋がらし、ラー油など等あまりにも多い調味料だ。 何の料理になにが最適なのか、覚えきれないと言う。 たんに餃子を食べるにしても、醤油、酢、ラー油と混ぜるのだが、その割合などは面倒そうだ。 刺身のわさびを一口で食べてしまい、死ぬ思いをした外人は多いに違いない。 食べると言う行為は習慣で簡単には変える事が出来ないかも知れないが、テレビのタレントで食べる事でギャラをもらっているような人は、もう少しマナーを覚えてほしいものだ。 おしまい |
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