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報道は公平で、客観的な意見でなくてはならない、と言われる。 昨今のジャーナリストは政治と国民の間に立つような”公平”であり、国民の側に立っていない。 客観的報道というのは、政治が間違った方向に向かっている時に、「国民の理解を得られないでしょう。」、と程度の低い記事になる。 明らかに国民の不利になるような法案が審議されているのなら、はっきりと反対を表明するのがジャーナリズムだ。
報道はジャーナリストの良心であり、信念である。 昨今のジャーナリストは政治家には媚び諂い(こびへつらい)、番記者などは付いて回って、政治家のおこぼれをもらう事しか脳が無い。 悲しいかな、政治と報道が同じ線上に存在しているのだ。 本来、報道で重要なのは真実を伝え、ジャーナリストはその良心、信念からの意見を述べる事が使命なのだが。 ジャーナリズムの本来の義務や責任を阻害しているのは、政治家であり、官庁であり、検察、警察等々の公の機関である。 国会や、官庁、検察、警察、県庁、市役所等に全国で800有余ある記者クラブとの癒着は傍から見ていると滑稽そのものだ。 それぞれの機関に常駐する記者たちは、つまり公の機関に飼われている報道各社は、そのスペースの家賃も払わず、電気、冷暖房、清掃、ガス、水道、下水道の管理経費、更にはクラブ職員の給与も、その大半が税金で賄われている。 明らかに税金の不法支出と言わなければならない。 また、記者クラブが主催する記者会見には、クラブ以外の記者が参加する事ができない、排他的な面も存在する。 クラブ記者と各機関の担当者と癒着は目にあまるものがあり、営利企業である報道機関に対する便宜供与はあきらかだ。 つまり、新聞社、通信社、放送局は各機関の飼い犬のようなものである。 公正なニュース、批判記事などとはかけ離れた癒着記事が横行する温床なのだ。 全ての記者クラブなど早急に廃止しなくてはならない。 ある大臣が外遊にでた。 同行する記者は国会報道を許されている自民党の息のかかった16社、読売、HNK、朝日、など総勢20人くらいの報道陣。 それらが皆、政治部の部長クラスと言う、かなりレベル的には高い、と思われている記者たちだ。 驚いた事に、空港からのハイヤーが全て現地に駐在している企業、大使館の負担だった事だ。 滞在中、ホテル代は個人が負担するものの、移動の際のハイヤーや高級レストランの食事代、その他の全ての費用は現地駐在の会社や大使館の負担で、揚句の果てには大臣の奥さんが買い物に出かけた際、大臣から、「君たちも奥さんにプレゼントしてやれ。」、の一声で、皆が高価なハンドバックを買い漁っている姿はミスボラシイかぎりの光景だ。 その買い物の総額は1千万円位したのだが、それを大使館が、〝立て替えた″事も不思議だった。 それが後に鈴木宗男のスキャンダルから発覚した、外務省の機密費に関する報道で、理解出来た。 大臣になるとその程度の支出は全て旅行経費の中で処理されてしまう。 問題なのは報道各社と政治家の癒着構造と、依存体質にある。 自民党にとって見れば総理の「記者懇談会」と言う名の超高級晩餐会に出席を許されているトップVIPなのだ。 「永田クラブ」の接待に年間数億円単位の接待費が使われている。 「永田クラブ」所属の16社は首相の海外旅行に国の政府専用機に同乗することが出来、訪問地の経費は全て政府もちだ。 つまり、国民の税金でマスコミを養ってやっている事になる。 偉そうな事を言っている大新聞社や放送局が美味い汁にありついているのだから、外務省の機密費の徹底的な解明と調査を目論んでいた田中真紀子はまさに孤軍奮闘だった訳だ。 外務省だけでなく、政治家、報道各社の誰もが伏せてほしい、知られたくない、公にしたくない事柄なので、真紀子外務大臣降ろしは、全くの援護射撃など無い状態での退陣でした。 放送局など哀れなもので、5年ごとに総務省に放送免許の更新を申請しなくてはならない事になっている。 これだけでも放送局は政権党に関するいかなるスキャンダルも報道できない仕組みになっている事がわかる。 昨今の規制緩和の要求の中で、日本民間放送連盟が期間延長を願い出ているが、権力に直接結びつく生殺与奪の権限を手放そうとしてない。 報道機関は記者会見などで発表された事柄をそのまま記事にするだけなのだ。 それは子供の使いで、ジャーナリストの仕事ではない、馬鹿でも出来る事だ。 つまり、日本のジャーナリストは自らその使命を放棄し、自尊心など無くしてしまった、単なるメッセンジャーボーイなのです。 報道各社のもう一方の歪んだ癒着は、利益追求体質だ。 スポンサーと言う生命線によって左右される会社としての利益追求構造は、スポンサーに対しては絶対服従、報道部よりも営業部のほうがはるかに強い。 大スポンサーが不祥事を起こし、それを記事にする時には、営業から圧力がかかり、この圧力によって多くの企業の不祥事が記事にならない事は周知の事実だ。 さらに、定期購読という排他的な流通制度による宅配制度があるため、安定した収入源があり、真剣に記事など書く必要性が無い。 適当に紙面さえ埋めれば、波風の立つような記事など書く必然性も、意欲も無いのだ。 残念ながら、日本にジャーナリストと言う職業など無く、育たなかった。 そこにあるのは新聞社や放送局に勤める単なるサラリーマンであり、政財官界の妾だったのです。 おしまい 2004年記
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