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まずはフリー百科事典『ウィキペディア』により官僚の概念を追ってみる。 (定義) 官僚とは、通常、行政機関において企画立案等に携わる公務員、特に中央省庁の一定以上の地位にある国家公務員を指す。ただし、官僚という語は法律用語ではないため明確な定義は無い。一般に、政策立案、国会への対応、公務員の人事、出先機関や特殊法人・公益法人等への指揮監督、民間企業への監督・指導・許認可等の政策決定に関して大きな影響を与えうる権限を付与される地位にある者を指す。 (職務 1 予算) 日本においては、予算は、まず内閣府の経済財政諮問会議において基本方針が立てられ、各省庁の予算の細部については、財務省の主計局が審査を行い、内閣が予算を作成し、国会の議決を経る。各官庁では、大臣官房の会計課長が集計、管理する。また、各局長が主計局と折衝し、国会議員への根回しを行う。経済財政諮問会議や財務省主計局は、予算を通じて国政全般を仕切るところであるとも言える。 (職務 2 法案) 法律の制定は国会の仕事であるが、実際には官僚主導で内閣が議案を提出し国会で制定されることが多い。これは、各官庁の大臣官房の文書課長、各局総務課長や審議官を中心として案を総め、国会議員への根回しを行う。 (職務 3 人事) 各省庁の大臣官房の秘書課長、官房長、事務次官がキャリア公務員の人事、天下り先の確保を行う。 (職務 4 指揮・監督・許認可) 指揮、監督、指導、許認可はレベルがあり、場合によるが小規模の案件は地方局や地方公共団体(都道府県など)で行い、大きな案件は中央官庁で行われる。各局の担当官にて執行される。 (職務 5 政策) 官僚は政策の企画と施策を行うことが多い。この実現方法としては、法令の制定、予算確保による補助金や施設の発注、行政指導や許認可による民間企業へのコントロールという形を取る。内容的に上記の「予算」「法案」「監督・指導・許認可」に含まれるとも言える。この政策をまとめる局は、各省庁の筆頭局となることが多く、他局間の調整を行う。 (各国の官僚任用制度) 国家公務員は、世界的に、上級ポストとその候補者(キャリアと呼ぶ)、および下級職員を分けて採用する国が多い。通常、官僚とは上級ポストの公務員であるため、ここでは各国の高級官僚(世界的に見て慣例的に局長クラス以上を指すが、場合によっては本省・本府審議官または課長級以上を指す場合もある)とその候補生の登用・昇進システムを説明する。 この登用・昇進システムは各国によって相違がある。主には、日本型(科挙型 メリット・システム)、アメリカ型の猟官制度(スポイルズ・システム)、高級官僚が貴族や一部の門閥で占められているタイプに分けられる。 更に官僚には、主に文官(いわゆる行政官)と武官の2つがある。また行政官には事務官と技官の二種類が存在する。武官は、各国軍部の大学校卒業者をキャリアとする国が多い。ここでは、行政官について説明する。 (アメリカ合衆国) 高級官僚は、大統領の交代と共に入れ替わる。通常の公務員は課長クラスまでしか昇進しない。アメリカでは、官僚の社会的地位は日本などに比べると低い。 (フランス) メリット・システムと、スポイルズ・システムの折衷型である。フランスは、日本以上にキャリア選抜が険しく、又日本以上に烈しい官僚政治国家としても知られる(近年では、政治家の地位の方が上になって来てはいる)。官僚の社会的地位は日本より高い。事務官キャリアは国立行政学院(ENA)出身者で占められ、技官キャリアは理工科学校卒業生で占められる。高級官僚は、政治家の意向によって、キャリアの中から選抜される(政治任用)。 (イギリス) 日本と類似したメリット・システムによるキャリア制度となっている。試験名の日本語訳によっては、高等文官試験と表記されることがある。1855年に開始。インドの高等文官試験に影響を与えた。 オックスブリッジ(オックスフォード大学、ケンブリッジ大学の2大学)と呼ばれる学閥でキャリアが占められている。 余談であるが、イギリスでは貴族制は残っているが、それは上院の世襲議員という形である。 (インド) イギリスとほぼ同様のシステムとなっている。試験名の日本語訳によっては高等文官試験と表記される。東インド会社がインド省になった際に、現地のインド人にも高級官僚の登用のチャンスが与えられるようになった。インド独立後には名称が若干変更された(Indian Administrative Service)。 (ドイツ) 元々日本のキャリア制度は、ドイツの公務員システムを参考にして作られた。しかしその後の歴史的経緯から、ドイツはフランスと同様にメリット・システムと、スポイルズ・システムの折衷型に落ち着いた。 公務員は「官吏」(いわゆる官僚)と「職員・労働者」で構成される。官吏の中で政治的官吏(高級官僚)は、キャリアの中から政治任用される。キャリアになるためには、大卒後2年の準備勤務を経て高級職ラウフバーン試験に合格する必要がある。高級職ラウフバーン試験は司法試験も兼ねており、合格すると弁護士になることもできる。 (日本のキャリア制度) 日本における高級官僚とその候補生の登用、昇進のシステムがキャリア制度(キャリアシステム)と呼ばれる。採用時の試験区分によって選抜された幹部候補グループ(「キャリア」と呼ばれる)は、その他の職員(「ノンキャリア」と呼ばれる)と区別して一律に人事管理が行われ、より早いスピードで昇進、高級官僚ポストをほぼ独占する。しかし、各省庁毎にシステムが若干異なり、また省庁ごとに違う意味で捉えられることが多いため、統一的な定義はない。またどういう人までをキャリアと呼ぶかも、各省庁で違う。 一般的には国家I種の「行政」「法律」「経済」区分に合格した者を指すことが多いが、広義には技官を含めた国家I種合格者全体を、限定的には国家I種の「法律」区分に合格した者のみを指すことがある。狭義ではI種合格者の中でも本省(内局)に採用された者のみを特にキャリアとみなし、外局や地方支分部局で採用された者をこれに含まない。また、法務省においては検察官がキャリアとして扱われたり、非常に多くの職員を抱える警察組織においては国家II種警察庁採用の職員が準キャリアやセミキャリアなどといった俗称で形容される待遇を受けるなど、例外も多い。「制度」とは呼ばれるものの現行のキャリア制度について法的根拠は存在せず、全くの慣行として事実上の運用がなされている。 昇格や給与などの待遇は他の公務員(ノンキャリア)と比べ物にならないほど良いと思われがちだが、明らかな差がつくのは入省して相当の経験を積んでからとなる。キャリアはノンキャリアに比して責任の重い仕事が割り振られることが多い。また、定時終業など先ず望めず、退庁時間が非常に遅くなることも少なくない。ほぼ全員が本省課長クラスまで横並びで昇進し、その後熾烈な出世競争をくぐり抜け、脱落した者は省庁の地方支分部局、地方公共団体、外郭団体などの幹部職員として出向したり、民間企業に再就職あるいは政治家に転身する。一部は高級官僚(慣例的に本省局長クラス以上を指す)まで昇進し、一般に同期入省又は後年入省の事務次官が誕生するまでに、同年次のキャリア組は退官する。これらの慣行から生じるのがいわゆる「天下り」であり、この意味において「天下り」はキャリア制度の一環を成しているといえる。 以上のように、世界の各国とも自国の経営に出来るだけ多くの能力のある人材を確保するために官僚の選抜には特別の計らいをしている。一般の公務員に対するように単なる公僕として認識しようとは思わないが、彼らには一般の人々より高い倫理観と道徳観、国民全体に対する責任感を持って職務に付いてくれることを期待している。 それなのに、ことさら「官僚の腐敗」と銘打って、このような記事を投稿させるものは何であるのか。 (官僚の腐敗 予算) イ 予算の配分において、省庁間の権益を守ることを重視し、国民全体の観点からみた必要に応じた対応をしない。(税金の使い方の不活性) ロ 特別会計の闇 一般会計の2倍を超える特別会計(200兆円超)は国会の承認を得なくて良いことになっている。例の特殊・行政法人が含まれているのだが、その経理的全貌は誰にも掴めないほどに魑魅朦朧としたものである。最早、官僚はこれらについて責任を取ることが出来ない。 ハ 警察・検察を含む全ての官庁で機密費、渡し切り費、特命発注による不正利益供与、水増し請求などで裏金つくり、また住宅・保養所などで公務員の福祉には十分な予算をつけるなど税金を私物化している(背任・詐欺・泥棒行為) (官僚の腐敗 法案) イ 法令の作成において、告示・細則などを多用することで内容を曖昧なものにし、後の裁量権を確保する。 (自己の権益の確保) このことは、許認可などの場合の行政指導がやたらと多く、民間の業者が官僚にへりくだざるを得ない事の原因にもなっている。他方、人権擁護などで実際には法令の規定が無いために憲法で擁護されるべきにも関わらず泣き寝入りを余儀なくされている人事例が多く発生している原因にもなっている。 ロ 行政の責任が問われる不都合が起きると、既存の法令の不備として新たな法令を作ることを常とし、行政が取るべき責任を回避する。(責任逃れ) 大きなもので道路公団民営化、社会保険庁分割民営化問題、他に耐震強度偽装問題などがそうである。 ハ 故意に、不要となっていたり、時代に合わなくなっている法令の整理をしないで、複雑怪奇な法体系とし、議員などが新たな立法を作ることを阻害している。 ニ 我が国では違憲立法審査権が今までに数例しか発動されていない。ドイツでは数百例を数えるそうである。これは、無過失せいなどを掲げる思い上がった行政の体質からきている。特に司法の分野で弊害が多く発生している。 (官僚の腐敗 人事) 早期退職制度などの慣習を勝手に維持し、天下り先の確保に躍起となり、そのための多くの外郭機関の設置なども行っている。渡り鳥などと言って、退職金を集め歩くようなシステムなど、人事として許されたものではない。 また、これに費やす税金の額は膨大である。(特殊・行政法人への補助金は年間10兆円を超える) (官僚の腐敗 指揮・監督・許認可) イ 指揮・監督・許認可権を握った官僚の横柄さはこの分野で官庁と接触する人は嫌と言うほど経験されていると思う。始めから業者を犯罪予備軍と決め付けたような対応は余りにも思い上がっている。 ロ 上記の事が起きる原因に、先に述べた官僚の裁量権の問題がある。関係の法令が明確であれば、単なる届け出ですむものを、相談の余地が残されているので業者は其処を狙って官僚と折衝する。それが官僚の付け目である。指揮・監督・許認可はこのような状況下で行われている。 (官僚の腐敗 政策) イ 資本主義経済体制のなか、グローバル化は避けられず、それに取り残される企業が多く出てくる事は、海外の事情からも判っていたはず。それに対応する何の施策も打ち出せない。 ロ 農業の自給率の低下に関して何の対応もしてこなかった。 ハ 少子化の問題などは30年も前から判っていたはず。これも年金や福祉政策の面で何の対応もすることは無かった。 ニ 教育問題など他のいろいろな国のかたちをなさねばならない事柄に対して余りにも無策でありすぎた。 (まとめ) 何処の国でも官僚は自国の繁栄の支柱とも思い、彼らに期待し、そのように待遇しようとしている。 その国民の期待に反して、官僚としての業務の中に上記のような自身の為の行為を公然と盛り込んで良しとしている。 また官僚個人は、それなりの使命感により真面目に仕事をしているようであるが、同時に総体としての官僚組織の腐敗については見て見ぬふりを通している。そしてその恩恵にあづかる事を期待もしている。其のこと自体が国民に対する背信行為であるのだが、集団で綿々と続けられている実態に罪悪感をもたない。 ここに述べてきた官僚批判は、政治家に問うべき内容と重複していて、全てを官僚の性にするには反論もあると思うが、その政治家にも全てを期待できるほどの内容が求められないのが現実である。 政治家と官僚は一卵性双生児のごとく協力してこそ国家は正しく運営されるものである。 この意味で過去半世紀の我が国は、前向きの経営がなされていたとはとても思わない。 現代は格差社会の入り口にあり、長年先送りされてきた根本的な諸問題に対応しなければならない。この国のかたちを改革しなければならない。 政治は選挙があり、比較的容易にやり直すことが出来る。 他方、官僚組織は、特定のリーダー(責任者)がいないことが災いし、怪物と化した組織を簡単に制御できないであろう。内部からの改革は至難と考える。 此処は、政治改革が先行し、官僚諸氏は政治に従っていただかねばならない。 官僚一人一人が組織のしがらみを離れ、原点に帰っていただくよう要請する。 おしまい 投稿者:天橋立の愚痴人間 日付: 2007年04月18日 (Wed) おしまい |
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